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「 一利を興すは一害を除くに如かず」(耶律楚材)
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上記の格言は、現実に起きている害を除去する方が、何か新しい利益になる事を始めるより、大切である、という意味。
今起きている害は、小泉首相と竹中金融相と金融庁の役人による強権的な金融と企業の国家統制である。これを除去することなくして、日本の未来はない。
1月18日、日本橋の一老舗経営者より「銀座と日本橋の老舗で起こっていること」と題するEメールを頂戴した。そこには驚くべきことが書かれていた。以下は引用。
「今、東京の銀座と日本橋の老舗街で起こっていることを報告します。それはムチャクチャな金融機関の貸し剥がしです。金融機関は今後長期のデフレを予想しています。このためこれから地価の下落しそうな、銀座では並木通り、日本橋では宝町の老舗をターゲットにして昨年から債権回収をはじめたのです。驚いてはいけません。多くの企業は黒字経営、キャッシュフローもしっかり回っています。……金融庁のご指示だそうです。……老舗の持っている多くの担保物件が昨年処分されました。私の友人の老舗企業は金利と元金を払っているにもかかわらず、突然RCC送りです。売却したビルを買いにやってくるのが外資の投資会社です。……国の誤った政策のため、300年、400年続いた老舗が消えていこうとしています。これは過去400年にもなかった余りにもムチャクチャな政策が今起こっているのです。」
この投書を、私は何人かの親しい政治家、ジャーナリストに見てもらい、感想をきいてみると「事実だと思う」という返事が返ってきた。小泉構造改革によって銀座や日本橋の老舗街が容赦なく破壊され、きわめて安い値段で「米国ファンド」の手に渡っているのである。われわれ日本人は、われわれの同胞である銀座・日本橋の老舗が政権の超法規的な強制的手段によって潰されていることを、他人事として知らぬ顔をしていていいのだろうか。民主主義国では考えられないような乱暴なことが東京のど真中で国家権力によって行われているのである。
どうしてこんな乱暴なことが行われるのか!
第一は2001年3月19日の日米首脳会談である。ここで当時の首相の森喜朗氏は米国政府に対し「アジア及び日米安全保障問題上、日本経済再生がきわめて重要であり、そのためには不良債権問題の早期解決が必要」として不良債権の早期解決を誓った。これにより、不良債権処理は日本政府の経済政策の第一の優先課題となった。この約束を小泉首相は継承した。これは、日本経済の支配を狙う米国巨大金融資本の要求をブッシュ政権が日本政府に押し付けた、ということである。日本政府は米国金融資本の事実上の代弁者となった。
第二が2002年9月12日の日米首脳会談において、小泉首相がブッシュ大統領に対して「不良債権処理の加速化」を誓い、公約したことである。「加速化」の約束を果たすため、小泉首相は金融界の信頼の厚かった柳沢金融相を更迭し、創造的破壊論者の竹中平蔵氏を金融相に起用した。竹中金融相は日本の銀行を米国金融資本の支配下におくために攻撃を加えている。この攻撃を受け、日本のメガバンクはのたうちまわっている。
これにより、日本の金融も産業も大混乱に陥っているのである。企業や商店に対し容赦のない貸し剥がしが行われている。多くの企業が倒産、廃業に追い込まれ、銀行の貸し剥がし攻勢のなかで地獄の苦しみにあえいでいる。これは、もとをただせば、森・小泉両内閣の従米主義によるのである。日本国民の利益より米国ファンドの利益を優先する従米路線の結果である。
日本国民がこのことに気づき、小泉首相と竹中金融相による破壊的改革を阻止しなければ、日本は滅びるであろう。