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小泉純一郎首相は31日午後、衆参両院本会議で施政方針演説を行い、今年1年間の政策メニューを提示した。構造改革について「道半ばにあり、成果が明確に現れるまでにはいまだしばらく時間が必要だ」と猶予を求める一方、国民に、新たな「挑戦」へ立ち上がるよう繰り返し呼びかけた。経済再生に向けて政策手段を総動員し、「日銀と一体となってデフレ克服に取り組む」と約束したが、そのための具体策は示されなかった。
首相は年頭記者会見で冒頭発言を行わず、国会開会後も国政運営の方針を説明する機会はなかった。31日の演説で今年初めて、まとまった形で国民に語りかけた。
基本的には各省庁の重点政策を順に並べた構成だが、ノーベル賞を受賞した小柴昌俊、田中耕一両氏や、映画「千と千尋の神隠し」など世界で高く評価された人や企業、作品を列挙し、「悲観論から新しい挑戦は生まれない」と、国民を激励した部分に首相のメッセージを盛り込んだ。
昨年の施政方針演説では「02年度は改革本番、03年度に成果を示し、04年度から経済成長の実現を図る」というスケジュールを掲げたが、今年はこれを修正、改革が途上にあると述べるにとどめた。新たな目標年次は設定せず、不良債権処理を「04年度に終結させる」公約だけ残した。
また、「公務員の政治的中立の確保に厳しい姿勢で臨む」と強調、「役所ぐるみ選挙」に行政府の長として異例の警告を発した。外交では米国のイラク攻撃をにらみ「主体的な外交努力の継続」を表明。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)には「粘り強い説得」を続ける方針を示した。 【伊藤智永】(毎日新聞)