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ジョン・スノー次期米財務長官は28日、指名承認公聴会で「強いドル政策」 を踏襲する考えを示した。クレディ・スイス・ファ−スト・ボストン証券会社(CSFB) グロ−バル為替調査部ストラテジストの小笠原悟さんはこの発言について、「強いドル政策は ドルの急落を抑止するレトリック」として、今後もこのレトリックを使い続ける ことになろうとの見方を示す。
<ブッシュ政権は前政権ほど、「強いドル政策」のメリット享受できず> しかも、現ブッシュ政権は、前クリントン政権ほど「強いドル政策」のメリット を享受できそうもない、と見る。クリントン政権が成功したのは、当時のIT ブームも手伝って、「海外資本の流入が活発化→景気拡大→財政赤字削 減計画を後押し→FRBの緩和バイアスの持続→海外投資家の信認アップ」 という好循環がもたらされたことにある。一方、ブッシュ大統領は、前政権下でのブームの後遺症とはいえ、遙かに見劣りする経済パフォーマンスにさい なまれ、「新たな好循環を構築する要件は見出しにくい」と言う。
<赤字拡大等を意識、ドル・ベア地合い転換力は想定されない> 同社米経済調査部では2003年の成長率を引き続き潜在成長ペースを下回 ると想定している。この状況では、「ドルは高水準の経常赤字から圧迫され やすい」。先に発表された財政政策も景気回復の決め手にならないなか、 「むしろ赤字拡大などのマイナス面が意識され、ドル・ベア地合いを転換する 力は想定されない」と言う。また、生産者物価が低下傾向を強めるなど、 米国内でもデフレ懸念が高まっている。もし、FRBが日本に先駆けて積極的 な緩和策に踏み込むことになれば、「さらにドルは主要通貨に対して下落 しよう」。対イラク戦争の短期集結はドルをサポートするとの見方が根強い ものの、「中期的には引き続き、ドル下落リスクに注意する必要があろう」 と言う。