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2003.1.26
副島隆彦です。今日は、2003年1月26日です。
今日は、「松下政経塾が遂にその本性を顕(あら)わして蠢動(しゅんどう)を始めた」を書こうと思います。この動きが、実は、今の日本の政界の最大の内部の動乱要因なのです。
自民党やら民主党やら、保守新党、自由党、公明党、などの党派間の争いで、日本が動いているのではありません。これらの既成党派のどれに、それほどの主張の食い違いがあるというのか。同じ日本人として全く同様の感受性で動いている。その日本国民の感覚を代表している政治家たちが、集合離散を繰り返している。私は、彼ら日本人の代表である政治家たちのすべてを尊敬している。一部のアメリカの手先に成り下がっている者たちを除いて。
それで、自民党の中の本物の民族派で、愛国派の政治家たちが、何年も前からひそひそと囁(ささや)きあっていた。「どうも松下政経塾の連中の動きは怪しい。あいつらは、信用が出来ない」と。現在、自民党と民主党の衆議院議員の中に、丁度同じだけの数ずつ松下政経塾出の若い政治家たちがいる。私は、この人々とも面識がある。その代議士OB会の会長をやっている人に、3年前に言ったことがある。
「なあ。〇〇さんよ。私は、どうも松下政経塾というのは、裏があって疑っている。一度、あなたが会長をやっているその松下政経塾出身国会議員の会に私を呼んで、話をさせてくれませんか」と私は言った。それ以来、この件については無しのつぶてである。
目下の日本の「政局」(重要な政治シーン)は、実は、政治家(国会議員)たちの間でひそひそと囁かれている、松下政経塾の出身者たちの動きに見られる、新党結成とも言える不気味な動きを巡るものである。日本の新聞の表面は、あくまで、
「政党政治の基本に基づいて、与党=自民党その他 と 野党=民主党、自由党の個々の政策を巡る対立の動き」として描くことである。こんなものはやらせである。国民洗脳の現段階に過ぎない。
もしかしたら、日本では、もう政党政治は終わったのかもしれない。これからは、
挙国一致内閣=超然内閣=大連立=翼賛政治体制=国家社会主義の時代
に既に突入しているのと思われるのである。この問題についての、経済・金融場面での分析は、有料版の方ですこしやった。
松下政経塾は、松下電器産業の創業者・松下幸之助の遺言で出来た政治家養成の私塾である。学校法人ではない。いまや地方政治家(市町村議会議員、県議会議員)を合わせると700人にも及ぶ大集団に成長している。メディア(新聞、テレビ局、出版社)にも出身者が多く在籍している。
私は、そのうちこの特異な政治集団の背景や思想的な成り立ちを、有料版の方に書く。今日は、後ろの方に最近の新聞記事だけをまとめて載せるに留める。
松下幸之助は、自分の電気会社が成長する過程で、「共産主義=激しい労働組合運動 の脅威から自社(自分の財産)を守るにはどうしたらしいか」を本気で憂慮していた。そして、イギリスのアーノルド・トインビー(イギリス最高の「冷戦」洞察家。イギリスのMI6=エムアイシックスという国家情報機関の創設者に等しい。大文明史家でもある)の系統に研究委託した。
それで、アメリカのロックフェラー系統の研究所から指南・報告を受けて、「道徳再武装運動」(モラル・リアーマメント)に加わった。それは、日本の反共労働運動の系譜を作った、「民主社会主義協会」=旧・民社党、友愛クラブ、JC中立労連、という労働組合のイデオローグたちを育てた。これが、国際自由労連=世界反共労働運動=ロックフェラー労働運動である。
一方で、PHPという出版社・研究所を作って、「お父さん、お母さん、お客様、地域の皆さんに感謝しよう」と唱える、PHP思想を作って、それで、激しく闘おうとするソビエト型、中国型の共産主義者たち影響を受けた組合活動家たちを押さえ込んだ。
私は、「オックスフォード・グループ」Oxford Group の系譜である「道徳再武装運動」MRS Moral Re-Armament が全ての鍵を握っており、その分裂騒ぎの時に真実が表に出た、と分析している。このMRAについては、日本の高校生向けの英語辞書である「ジーニアス」(大修館書店刊)にも載っている。「 Frank Buchman が1938年に提唱した世界改造運動、初期の名称はオックスフォード・グループ」と載っている。
従ってこの分裂後のMRAに松下政経塾の本性が隠されている。これ以上はここには書かない。私は、この件では多少、苛立(いらだ)っている。しかし、これ以上は今日は書かない。後ろの方に最近の新聞記事を載せるだけに留める。
副島隆彦拝
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副島隆彦です。
それでは、次に、今日の冒頭で書きました、松下政経塾「党」の旗揚げに関わる、動きを報じた新聞記事を載せます。私、副島隆彦に言わせれば、松下政経塾が蠢動(しゅんどう)を始めた。遂に本性を顕(あらわ)し始めた、と言うべきだろう。ということになります。
(転載貼り付け始め)
脱組織 統一地方選に新グループ 松下政経塾OBら、候補擁立
毎日新聞 2003.1.10
松下政経塾OBらが中心となって「脱組織」型の個人参加による政治グループを結成し、4月の統一地方選で候補者擁立を目指すことになった。道州制導入など「地域主権」や、「ボランティア主導の選挙」を掲げる予定で、中田宏・横浜市長、稲盛和夫・京セラ名誉会長らも賛同発起人として支援する。国民の既成政党離れをにらんだ動きとして注目される。
統一地方選に向けて活動を開始するのは「日本フロンティアの会」(小田全宏代表)。松下政経塾OBの小田氏はこれまで、選挙で候補者が政見を競う公開討論会の普及や、首相公選制導入に向けた運動に取り組み、現在は約3000人が参加する政策提言グループを主宰している。政策主導で、特定の利益団体の支援を受けない脱組織型の政治勢力結集を目指し、全国を十数ブロックに分割する「道州制」導入などを掲げる政策グループを結成して、草の根型選挙が通用しやすい地方選を舞台に政治進出を図ることにした。
首長、地方議会選に50人を超える候補の擁立を目指している。選挙資金収支の全面情報公開、首長選では「最長3期」などの公約を候補者に義務づけることを検討している。
中田市長は、現職首長であることからグループ自体には参加しないが、賛同・支援者として名を連ねる。稲盛氏は、顧問的な役割を果たす。ほかの発起人も加え、1月中に正式に旗揚げし、基本政策を発表する。
将来の新党結成も視野に置くべきだとの意見もあるが、政党全般への国民の不信が根強いと分析し、統一地方選については有志によるグループの形にする。また、利益・圧力団体の支援を受けない趣旨に賛同した候補であれば、政党の公認・推薦を受けていても参加を認める方向だ。
【人羅格】
(毎日新聞 1月10日7時50分更新)
●<今年の地方選>「政党推薦御断り」続出 無党派優位と判断
毎日新聞 2003.1.12
今年は「地方決選」の年だ。4月の統一地方選を中心に、年間で19の知事選、232の市区長選が行われる見通しだ。すでに9日には青森、愛媛両県知事選が告示され、前哨戦が始まった。年内の衆院選も予想される中、各政党にとっては基盤強化が求められるが、知事選や政令市長選では現職候補が政党の推薦を返上するケースが続出している。「無党派」、「世代交代」、「市町村合併」の三つのキーワードから03年地方選の特徴を探ってみた。 【人羅格、根本太一、鈴木直】
□無党派
「政党と距離を置き、切磋琢磨したい」
4月に3選を目指す増田寛也・岩手県知事は、出馬表明にあたって政党に推薦要請しない考えを表明した。前回知事選は自民、民主など6党推薦の相乗りだった。「知事が米国並みに力を持つなら、党派性は必要。しかし、今は議会との関係を築くのに(推薦を受けない方が)有効」と今回の選択の理由を語る。
今月26日投票の北九州市長選で5選を目指す末吉興一市長も、自民、民主など4党相乗りだった前回の体制から一転して政党の推薦を受けずに選挙に臨む。昨年3月の横浜市長選で無党派の中田宏氏が現職の相乗り候補を破ったことで衝撃を受けての選択と言われる。選挙運動も各区の後援会主体に切り替えた。
北川正恭・三重県知事の3選不出馬を受け、後継として有力視される元財務官僚の村尾信尚前県総務部長も住民主導の選挙を訴え、政党とは一線を画している。年末から県内の非営利組織(NPО)との意見交換を進めている。北川県政の与党や労組には当惑が広がり、自民党は村尾氏以外を擁立する方針だ。
「無党派」が脚光を浴びたのは青島幸男東京都知事と横山ノック大阪府知事が誕生した95年統一選だった。その後、浅野史郎宮城県知事が政党の推薦を受けず、長野、栃木、千葉各県で続々と無党派知事が誕生した。
地方議員も、政党離れが進んでいる。前回99年の統一選では政党系列候補の公認隠しもあり、44道府県議選で700人もの無所属候補が当選した。今回もこうした傾向が続くとみられる。
松下政経塾出身の小田全宏氏を代表として月内に発足する「日本フロンティアの会」も、新党ではない個人参加の政治グループの形を選択した。地方選を政治進出の舞台とする点もあるが、現職知事の推薦返上と同様、「政党」自体がむしろマイナスイメージ、との判断が背景にある。
ちなみに昨年実施の7知事選のうち、自民、民主両党の推薦候補が対決したケースはゼロ。5知事選で与野党の相乗り候補が勝ち、田中康夫知事が再選した長野知事選は全政党が候補の推薦を見送った。
□世代交代
今年19予定されている都道県知事選のうち山梨、神奈川、福井、三重、佐賀、大分、宮崎の7県で現職知事が今期限りの引退を表明し、知事の世代交代が一気に加速される見通しだ。特に大分、宮崎両県知事は在任6期の長期政権だっただけに、県政にとって大きな節目になる。
4月投票の神奈川県知事選では、与野党相乗りだった大蔵省出身の岡崎洋知事の引退表明を受けて、自民、民主、公明などが統一候補を目指したが、協議はとんざした。自民党は財務省出身の志賀桜・国際協力銀行理事の擁立を進めている。
2月2日投票の山梨県知事選では、自民党県連の支持が山本栄彦前甲府市長と横内正明前衆院議員とに割れ、分裂選挙が確定している。これに元警視総監の井上幸彦氏も絡み、保守同士の激しい選挙戦になりそうだ。
4月の大分県知事選では、6期24年勤めた旧通産OBの平松守彦知事に代わって広瀬勝貞前経済産業事務次官が立候補を予定している。民主党では現職衆議院議員の名前が取りざたされているものの、擁立のメドは立っていない。
同じく6期で引退する松形祐尭(すけたか)宮崎県知事。任期満了は8月だが、後継をめぐって既に自民党の上杉光弘参院議員のほか県OB2人が立候補を表明している。自民党は県議会内で上杉氏系と江藤隆美元建設相系の2派が対立しており、分裂選挙となる可能性もある。
北海道知事選(4月)は現職の堀達也知事の去就が焦点だ。自民党は高橋はるみ経済産業省経済産業研修所長に出馬を要請。民主党は逢坂誠二ニセコ町長を支持する方向で調整している。
□市町村合併
今年は00年4月に地方分権一括法が施行されて以降、初の統一地方選だが、「最後の大型選」にもなる。市町村合併の進行によって、4年後には自治体数が大幅に減少するとみられるからだ。政府が合併の目標期限とする05年3月から逆算すると、各自治体とも今年前半が合併に踏み切るかどうかのヤマ場。このため今年の統一選では合併の是非自体が争点となるケースが増えそうだ。
山形県酒田市長選には現職と2新人が立候補を表明しているが、庄内地域の14市町村を1市にまとめるか、酒田、鶴岡を核とした2市に2分するかが争点だ。
島根県出雲市、滋賀県近江町などの首長選も合併問題が争点となりそう。群馬県富士見村では、合併しない決定を下した村長への解職請求(リコール)投票が2月16日に実施されるが、仮にリコールが成立した場合、出直し選は統一選に合わせられる。
統一選に合わせて、合併の是非に関する住民投票を行う自治体も多い。埼玉県朝霞市、志木市などだ。01年に誕生したさいたま市の市議選には、合併特例法に基づく議員任期の2年延長に反発して辞職した元浦和市議が立候補し民意を問う。
(毎日新聞 1月12日1時10分更新)
●刷新の会に横浜市長が理解示す 「知事像を明瞭に」と忠告 /神奈川
毎日新聞 2003.1.15
県知事選の独自候補擁立を目指して、松下政経塾出身の勝又恒一郎県議らが発足させた「明日の知事を考える県政刷新の会」(代表・水戸将史県議)は14日、中田宏横浜市長と会談した。中田市長は、同会の趣旨に一定の理解を示したという。
勝又県議によると、中田市長は「県民に選択肢を広げる動きは支持したい」と述べたという。その上で中田市長は「議員と首長の立場は違うので、首長に(支援を)明確にするよう迫るのは難しい」と指摘し、想定する知事像を明瞭(めいりょう)にするよう同会に忠告したという。
同会はその後、県会内第2会派で民主党系の「かながわ清風会」の県議6人と意見交換した。今後、民主党の松沢成文衆院議員や、佐藤謙一郎衆院議員、浅尾慶一郎参院議員と意見交換。また、県内37市町村長や一般市町村議にも呼びかけ、会合を開く。
勝又県議は「我々は反自民ではない。多くの県民から指示される候補者を擁立したい。自民支持者の中にも、我々の活動に共感してくれる人もいる」と述べ、具体的な知事候補者として松沢議員や女性ジャーナリストの名を挙げた。
同会は今月末までに、候補者を決定する意向だ。
【田上昇】
(毎日新聞 1月15日19時23分更新)
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝