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全国首長アンケートと合わせて行った朝日新聞社の介護保険全国調査で、65歳以上が納める1号保険料を4月以降引き上げると答えた自治体が84%に達した。金額を回答した自治体の1号保険料は平均で15%上がり、月額3360円。特別養護老人ホームなど施設サービスの利用が伸びていることを理由に挙げる自治体が多い。介護保険制度が目標にしている施設から在宅への移行が思うように進んでいないことがうかがわれ、初の改定で早くも保険料の上昇が課題となりそうだ。
00年に始まった介護保険では、自治体が介護保険の事業計画を3年ごとに見直すことになっており、今年4月から新しい保険料が適用される。アンケートでは昨年10月に集計した1号保険料の中間値を聞いた。中間値は介護報酬の見直しなどが反映されていないため、実際の金額と異なることもある。現在の全自治体の平均は2911円。
新しい保険料に関する質問に答えた自治体のうち、上がると回答したのは84%(金額を明示せず「上がる」としたのは3%)。「下がる」が7%、「変わらない」は9%だった。最も多かったのは1割超〜2割以下の上昇で、30%近くを占めた。3割超上昇するとしたのは15%だった。
人口5000人未満の自治体のうち3割超上がるのは21%、5000人以上1万人未満で18%なのに対して、10万人以上30万人未満は9%、30万人以上は7%で、小規模自治体ほど上がり幅が大きい。
最高額は7654円、最低は1785円。2500円超〜3500円以下が全体の64%で、3500円超〜4500円以下が24%だった。
保険料が上がる自治体に最大の理由を聞いたところ、「施設サービスの利用が伸びる」が39%で最も多く、「要介護認定者が多くなる」が33%、「在宅サービスが伸びる」が22%だった。3割超上がると答えた自治体でみると、施設利用の伸びを挙げたのは45%と半数近くを占めた。
今後優先して解決すべき課題を複数回答で聞いた質問では4分の1の自治体が「保険料の上昇」を選んだ。自由記入でも、「上がり続ける可能性が高く、高齢者が納められなくなる」など保険料の上昇を心配する声は多く、「施設利用を抑えるため、入所者の自己負担を1割から2、3割に上げては」「このままでは40〜64歳が払う2号保険料を、20歳からにしなければ介護保険財政がもたない」などの意見も寄せられた。
厚生労働省の中村秀一・老健局長は「高齢化に伴って介護ニーズは増す。そこを支えるコストは惜しんではいけないのではないか。負担増の回避よりサービス内容の改善を目指す段階だという意見もある。負担の限界については、制度見直しに向けて市町村に意見を聞いていきたい」と話す。