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デフレ脱却が遅れ、04年度以降も名目ゼロ成長が続いた場合、国の歳入に占める国債発行の割合(国債依存度)は、06年度にほぼ50%まで上昇することが28日、財務省の試算で明らかになった。国の予算の半分を借金で賄わなければならないことになり、財政は危機的状況に陥る。小泉純一郎首相はデフレ克服に全力を挙げる考えを表明しているが、具体的な道筋は示しておらず、値強い財政出動論もからみ、景気と財政をめぐるジレンマはますます深まっている。
財務省は来週にも、この試算を国会に提出する。
試算は、24日に閣議決定された「改革と展望――02年度改定」に基づいて実施。デフレを克服して名目成長率が04年度0.5%、05年度1.5%、06年度2.5%と順調に回復した場合と、名目成長率がゼロのまま推移した場合の2パターンを試算した。
デフレから脱却できない場合、04年度の税収は41.6兆円と03年度見込み(41.8兆円)よりさらに悪化。税収減を補うために国債発行額は42.1兆円と、税収と国債発行額が逆転。さらに05、06年度とその差は拡大し、06年度は税収42.6兆円、日銀納付金など税外収入4兆円に対し、国債発行額は45.5兆円(03年度比9.1兆円増)まで膨らみ、国債依存度は49.4%に達する。
一方、デフレ克服に成功して名目成長率が回復した場合は、04年度と05年度の国債発行額は税収と同額、06年度には税収が国債発行額を上回り、国債依存度も徐々に低下する。ただ、その場合も、国債発行額自体は04年度41.8兆円、05年度と06年度が各42.9兆円と40兆円台に高止まりする。06年度の国債依存度も46.8%(03年度より2.2ポイント上昇)の見込みで、歳出構造の見直しを並行して進めなければ、財政の悪化は続く見通しだ。 【川俣友宏】(毎日新聞)