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BNPパリバ証券会社・経済調査部チ−フ・エコノミストの河野龍太郎さんは、為替レートとインフレ率の関係について、「90年代は日本のインフレ率が低かったから円高になったのではなく、長期円高トレンドが存在していたから、それがディスインフレやデフレにつながった」と考えている。
<体力以上の円高続けば、日本のインフレ率は低下> 「購買力平価説」での為替レートとインフレ率の因果関係を通常とは逆の方向に捉えると、「日本のデフレに関わる多くのことがより整合的に説明できる」と言う。たとえば、「(購買力平価を上回る)体力以上の円高が続けば、日本のインフレ率は低くなる」。マクロ経済的には、まず円高が低インフレ、デフレをもたらし、そうしたインフレ予想の低下やデフレ予想の発生が金融市場で超低金利を引き起こしている。このような為替レートに対する予想(長期円高予想)を先決変数と捉えることによって、「購買力平価説」と「金利平価説」を矛盾なく解釈することができる。
<実質金利の高止まりは、デフレ等の結果> 「実質金利の高い国の通貨が増価する」として、それが円高トレンドの原因だと主張されることがある。確かに、日本は低インフレ、あるいはデフレが続いているため、名目金利は極めて低水準にあるが、一方で実質金利は高止まりしている。しかし、河野さんの立場からすると、この実質金利の高止まりは、購買力平価を大幅に上回る円高が作用して起こっている低インフレ、あるいはデフレの結果である。つまり、因果関係は、「高い実質金利→円高」ではなく、「円高→低インフレ、デフレ→高い実質金利」である、と言う。