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産業再生法の適用を受けて経営再建中のダイエーは、現行の再建計画(三カ年)の見直しを迫られる可能性が大きくなってきた。歳末商戦が盛り上がらず、家電部門の移管交渉が頓挫するなど、予想外の障害が相次いだことが要因だ。債権放棄を受けた企業として再生法適用第一号のダイエーは「官製救済企業」のモデルケース。このため、経済産業省としても「再建失敗」は許されない状況。五月以降にも発足する産業再生機構の活用も視野に入れた計画見直しも、現実味を帯びている。(中沢幸彦)
書き入れ時の歳末商戦だった昨年十二月のダイエーの売上高(既存店)は、前年比(年間平均)2%増を目標に掲げたが、フタを開けると3・2%減に落ち込んだ。
目標を下回ったため、再建計画初年度の二〇〇三年二月期の経営目標である「単独経常利益二百億円」は一−二月の業績によっては達成が難しくなる情勢だ。
さらに、ダイエーは今月十一日、昨年十月に結んだ家電量販店大手のヤマダ電機(前橋市)との提携解消を発表。両社の相互協力関係は白紙となった。ダイエーによると、昨年十二月下旬にヤマダ側から横須賀店(神奈川県横須賀市)の撤退と、基本合意の終了を一方的に通知してきたという。“破談”は「大きな影響はない」と説明、「他の専門店や家電量販店とも交渉を進めており、二月末までにめどをたてる」と巻き返しに自信を見せている。
ダイエーは昨年二月に再建計画を策定、UFJ銀行など主取引三行から合計五千二百億円の金融支援を受けるとともに、不採算の六十店舗閉鎖や人員削減などを盛り込んだ。これに基づき、産業再生法の適用を経産省に申請、昨年四月に適用認定を受けた。
再生法は所管官庁が計画通りの経営再建の達成が困難と判断した場合、計画の見直しを指示できる。経産省はダイエーの現状を踏まえ、一段のリストラを実行しなければ再建が困難と判断、非公式に再建計画の見直しを打診した。
ダイエーは「現在、再建計画の見直しの予定はない」(幹部)としているが、目標とする本年度の単独経常利益二百億円確保は現状では実現の可能性は小さく、〇三年度以降の人件費や店舗経費の削減を柱とした追加リストラ策を加えた計画見直しを迫られそうだ。