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BNPパリバ証券会社・経済調査部チ−フ・エコノミストの河野龍太郎さんは、「複数の経済統計が、昨年末に家計部門のセンチメントが悪化したことを示してい る」と語る。日本リサーチ総研が1月16日に発表した02年12月の消費者不安度指数、消費者不安度指数、サンプルは限られるが毎月公表される東京都の消費者態度指数など、「いずれの消費者センチメントも夏場がピークとなって、悪化トレンドに入った」ことになる。12月調査の短観では、堅調な輸出を背景に製造業セクターは景況感の改善が続き、非製造業も含めた企業部門の景況感はほぼ横ばいだったが、「それとは対照的な結果となっ た」と言う。
<ボーナス落込みが家計部門センチメント悪化の背景> 消費者センチメントは米国同様、株価にも大きく左右されるが、「10月以降の株安もセンチメントに悪影響を与えている」。また、12月のセンチメントの悪化には、「ボーナスの落込みも大きく影響している」と言う。これまでも名目所得の減少は続いていたが、2002年12月のボーナスの落ち込みは相当大きかったと見ている。日本リサーチ総研の12月調査でも「収入見通し」を示す指数が大 幅に悪化している。
<輸出改善でも、GDP前期比はほぼゼロ成長か> 2月14日に発表されるGDPベースの10−12月の個人消費は、7−9月が特殊要因で嵩上げされていた反動減だけではなく、ボーナスが大幅に落込んだことから、「前期 比▲0.5%減程度まで落込んだ」と見る。品目別には、7−9月に増加した通信・乗 用車関連の消費が減少に転じたことが、個人消費の低迷につながった。 ただ、10−12月は、最終消費が前期比でマイナスとなるものの、輸出が持ち直し傾向にあることから、これが最終消費の落込みを相殺し、GDPは前期比でほぼゼロ成長となる見通しと言う。輸出は、02年春先をピークアウトしたとの見方が大勢を占めていたが、10、11月と回復傾向にある。しかし、一方で、国内需要は回復が見込めないばかりか、デフレの影響の深刻化で実質ベースでも縮小し始めた。 このため、10-12月は輸出が改善しても、ゼロ成長という深刻な状態にある。「輸出が少しでも下振れすれば、日本経済は簡単にマイナス成長に陥る」と見ている。
<景気回復は依然として輸出・米経済次第> 国内には全く回復要因は見られないため、「日本の景気回復は依然として輸出・米経済次第」である。同社の米国経済の見通しは、02年10−12月の前期比年率+1.3%、03 年1−3月同+1.6%と低迷が続いた後、4−6月以降は財政政策の効果から前期比年率で3%台まで回復するというもの。日本経済も02年10−12月、03年1−3月はほぼゼロ成長の「踊り場」が続くが、「4−6月以降は輸出主導で再びプラス成長になる」と見込まれる。