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クレディ・スイス・ファ−スト・ボストン証券会社(CSFB)チ−フ・マクロ・ストラテジストの田中泰輔さんは、 対外証券投資統計では、2002年度以降に日本人の外国証券の購入が顕著に増加していることに関して、「その詳細を見ると、持続的な円安要因たりえないことが分かる」と語る。また個人部門では、一部富裕層の外貨資産保有が急増しており、中長期的に円安をもたらす潜在力をうかがわせるとしながらも、「これも、当面は円高リスクに転じる可能性を注視すべき局面といえよう」と言う。
<円安は実効的なリフレ政策が信認を得たとき待ち> 個人マネーの動向について、便宜上、資金循環表における家計の外貨預金と外国証券、および業界データの外貨建て投信の合計残高を個人保有の外貨建て資産とし、その前期比変化額を、個人マネーのネット外貨取引 フローの代用データとした。それによると、ここ四半期、毎期1〜2兆円増加し、日本の経常利益の31〜54%を還流させたことになる。一部富裕層の資金は確かに外貨資産に向かっているようだ。ただ、「機関投資家マネーの円投型流出が限られるなか、まだ円安を持続させうる規模ではない」と見る。それでも、「実効的なリフレ政策が信認を得たとき、円安に動意づく 潜在力の端緒を垣間見せているように思える」とも言う。
<個人部門は正常なリスク・テイカーだが・・・> 個人マネーの外貨投資が当面、円高リスクに転じる可能性がある例として、 日本人の旺盛な豪州債購入を挙げる。同国では通貨も債券もマクロ経済要因を逸脱した相場の急騰を見せており、調整への警戒が高まっている。 また、個人部門は正常なリスク・テイカーとして、円高転換後に一旦は外貨物の押し目買いに動く傾向が確認され、昨年半ば以降の動きもこれに合致する。ただ、「過去の事例からは、それが報われない場合のポジション調整 が示唆される」として、こう語る。「ドル安地合いの下、個人マネーによる円安実現を期待するよりも、まずは円高リスクを注視すべき局面であろう」