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「自主独立の気概」
三井住友銀行がゴールドマン・サックスから1,500億円の出資を受ける。4.5%の配当率が高過ぎるという批判もあるが、70億円の配当負担は1兆800億円の業務純益に比べれば取るに足りない。それよりも、自己資本を補強して竹中大臣の国有化構想を排除した経営者の気概を私は高く評価したい。
UFJ銀行もメリルリンチから1,000億円、トヨタから500億円の出資を受け入れる。さらにメリルと別会社を設立して不良債権の清算に当たる。
ゴールドマンもメリルも銀行ではなく、日本には存在しないインベストメントバンク(投資銀行)である。シティバンクが投資銀行のソロモンと合併したように、預金融資業務と投資運用業務は金融の表裏である。特に三井住友は数年前までゴールドマンの大株主であったから、両社が提携を強化すれば世界最強の組み合わせが実現する。
みずほ銀行も増資案を固めたから、4大銀行が国営化、上場廃止となるリスクは消滅した。株式市場を覆っていた最大の不安材料が解消し、相場の流れが一変するだろう。もし次期日銀総裁がインフレ目標を導入すれば、不良債権解消が一挙に現実味を帯びる。
「日本は世界の反騰に先行し得るか」
しかし欧米の株式市場は調整が終わったとは言えない。ヨーロッパの株式市場は、いずれも時価総額が小さいところへ機関投資家の保有比率が極端に高くなったから、流動性の回復になお時間が必要である。アメリカは市場規模が圧倒的に巨大で流動性は高いが、業績やイラク問題などに不安要因を抱えている。
そんなときに東京市場が先行して上昇できるものかと言う弱気論が大勢であるが、私は独歩高の可能性があると思う。
第1に、東京市場は暴落したとはいえ、250兆円という世界第2位の市場規模を維持しており、流動性が高い。第2に、70年前のアメリカの大恐慌以来の暴落を記録した結果、基幹産業で史上最安値が続出したが、業績も底入れした銘柄が続出している。
第3に、10年で90兆円の不良債権を償却した日本の銀行の実力は、世界の金融界の驚異である。竹中大臣は救済のための資本注入を主張したが外資は儲かると判断して投資した。少なくとも不良債権の自力償却を可能とみたモルガンとメリルは日本株を積極的に買うだろう。
ただし、人気は値がさハイテクよりも低位ローテクに集まるだろう。過去10年間に紙パ、海運、化学、石油、薬品、銀行、鉄鋼、総合商社など、日本を代表する基幹産業が、大合併とリストラを経て次々に業績を立て直した。
世界的にも市況産業の大合併が進み、不況下でも商品市況が高い。平均株価よりTOPIX(東証株価指数)に注目したい。
「熊谷、住金、三井住友」
木村剛氏の「30銘柄」は、借金は多いが業績が悪いわけではない。例えば熊谷組は黒字会社だからつぶれないと分かれば、10円が50円に化ける可能性がある。投資家の利益はリスクの大きさと比例する。
住金は今3月期復配を表明しているが株価は40円を割り込んでいる。難航していた自動車、家電向けひも付きの値上げが決着した。今年も鋼材価格の値上げが続いている。2円復配、5%利回り、業績底入れで評価が一変するだろう。
三井住友は業務純益1兆800億円の実力が評価されるときが近い。今をときめくシティバンクも、10年前に不良債権が急増し経営危機が表面化した。しかし、サウジアラビアの王族から3,000億円の出資を得て危機を凌ぐと株価は20倍に暴騰した。
三井財閥と住友財閥の大合併にゴールドマンが資本参加した効果をなめてはいけない。株価は万人の予想を上回るだろう。
http://www.kyas.com/club9/c9/c9_460.html
◆残る「みずほ」はモルガンスタンレーに出資を仰ぐことになるのだろう。メガバンクの皆さん英語の勉強をして、青い目の頭取の出現に備えましょう。