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UFJつばさ証券・金融市場調査部長の斎藤満さんは、「ドル資産を保有する者にとって戦争・テロリスク、戦争による米国経済疲弊リスク、低い配当、低金利の要因が重しになってきた」と語る。そのなかで海外からのドル投資はさすがに細り、為替市場ではドルがじり安となっている。
<円高については、自然にエンジンブレーキがかかる> 太陽通貨・ドルの引力が低下しているために、惑星通貨は軒並み上昇傾向にある。そのうち円高については、「当局の『円安願望』を慮って、自然にエンジンブレーキがかかるようになっている」。昨年春以降、ドルの下げは対ユーロやスイスフランでは20%以上の大幅なものになっているのに対して、対円では13%程度の下げに止まっている。「円に関しては、市場に介入警戒感が強いためだ」と言う。日本の当局以外にも、デフレ脱却のために円安が必要との声が広がっている。
<個別に円だけを押し止めるのも容易ではない> もっとも、「個別に円だけを押し止めるのも容易ではない」と見ている。円だけ上昇を止めれば、結果的に他の通貨とのバランスが崩れる。実際、クロス取引では円の対ユーロ相場が1ユーロ=126円台に乗るなど、すでに他通貨に対しては円安気味の動きが出ている。また、介入にしても、ドル売りポジションが大きく積み上がっているわけでもなく、「ジワジワ円高に動いている時には介入で流れを変えることは難しい」。米国がドルの無秩序な下げに危機感を持つようになれば別だが、目下のところは為替よりも、「米国への資金流入により大きな感心がありそうだ」
<ストックが大きくなっている経済では、円高はプラス> ひるがえって日本経済にとっては、「円高だと言って特に心配する必要はない」と言う。円高は資源配分を外需から内需に、購買力を企業から家計にシフトさせる面があるにせよ、「マクロ的には必ずしもデフレ作用を持たない」と考えている。特にストックが大きくなっている経済では、「ストックのプラス面が大きくなる」からだ。債務者の負担は債権者の利得になる。