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デフレ克服に向けてインフレ目標を掲げるべきかどうか、与党内で意見対立が強まっている。自民党の山崎拓幹事長は、財政出動を伴わない金融政策の強化でデフレを克服するべきとするインフレ目標導入論者だが、古賀誠前幹事長や麻生太郎政調会長は目標導入には慎重姿勢を示し、財政出動や税制改正の必要を主張する。インフレ目標論争の裏には、小泉純一郎首相に「政策転換」を突きつける「抵抗勢力」側の思惑も透けて見える。
「日銀による金融面での対応をしっかり行うことで、デフレ対策をやりたい」。山崎氏は21日、国会内で麻生氏、堀内光雄総務会長と会談し、こう強調した。山崎氏は、日銀による上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(日本版リート)の買い入れなど、金融政策の強化でインフレを誘導する立場に立っている。
山崎氏が麻生氏を呼んで、金融政策を強調したのは、古賀、麻生氏、高村正彦元外相、平沼赳夫経産相で作る「士志の会」が、デフレ克服のための経済政策について「日銀だけに任せるのではなく、財政(出動)などを総動員してデフレ対策にあたるべきだ」との認識で一致したためだ。山崎氏は、政権揺さぶりの材料として財政出動を持ち出したと受け止め、けん制したとみられる。
堀内氏や保守新党の熊谷弘代表もインフレ目標を掲げることだけではデフレ克服はできないとの立場。また、自民党の宮沢喜一元首相は21日、官邸に小泉首相を訪ね、「(インフレ目標策は)よく考えないといけない。観念だけで呑みこむのはよくない」とくぎを刺した。首相は「間違いのない判断をする」と応じた。会談後、首相は記者団に「インフレ目標という言葉を私は使ったことがない」と述べ、否定的な考え方を示した。 【高塚保】
[毎日新聞1月21日] ( 2003-01-21-20:10 )