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先週末、米国ワシントンでは数万人規模の対イラク戦争反対デモがあり、一連のデモは世界各国の首都・都市でも展開された。住信基礎研究所・主席研究員の伊藤洋一さんは、「これは時間の経過とともに、当のアメリカでも対イラク戦争に対する反対論が強まっていることを示している」と同時に、週末の世論調査結果でもそうした米国民の「ブッシュ離れ」の兆候が見えると言う。
<反対論台頭で選択肢が狭まっている> こうした状況変化を踏まえ、「ブッシュ政権の選択肢が狭まっていると考えるのが自然である」と語る。米国民は「時間をかけて平和的解決」を基本的には望んでいるし、軍事行動を起こすにも同盟国と安保理の一致しての支持を求めている。しかし、「時間をかけて」というのは、経済活動や市場動向においては不安が持続することを意味するとして、「株やドルは一段と下がる危険性が高い」と見る。その一方で、同盟国と安保理の「フル支援」は、今のような証拠状況ではむずかしい。特に米国にとって痛いのは、不動のフル支援国だと思われた英国のブレア政権が、国内での反対論を背景に、かなり大きな方針転換をしていることである。
<「No blood for oil」とのデモ・スローガンも・・・> ところで、ワシントンのデモでの代表的なスローガンの1つは、「No blood for oil」(石油のために血を流すな)だった。大量破壊兵器云々といった「表向きの理由」だけを米国の対イラク戦争の理由と考えている人は少ない。むしろ、イラクの石油を狙ったエネルギー政策の観点の方が真の理由と言える。こうした見方が強まれば強まるほどイラク攻撃の正当性とそれへの支持は減る。「減れば作戦開始を遅らさざるを得ない。遅らせれば、遅らせるほど、市場や消費者は不安になるし、ブッシュ大統領の再選計画にも狂いが生するという構図」。これを伊藤さんは、「Bush in a dead end」と表現する。