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みずほフィナンシャルグループがいよいよ瀬戸際に追い込まれた。西武百貨店やハザマの経営再建、近く始まる特別検査によって、不良債権処理額の大幅な積み増しを迫られているためだ。みずほでは自己資本比率10%を維持し国有化を回避するため、増資額を当初の1000億円程度から数千億円規模に引き上げることを模索。親密先の第一生命保険などと交渉を進めている。実現すれば、UFJ、三井住友を合わせた“3弱メガバンク”では最大規模の増資となるのだが…。
みずほは2月上旬にも臨時株主総会を開催。議決権のない優先株の発行枠を設定する見通しだ。みずほとしては、数千億円規模を発行したい意向とみられる。
増資額の引き上げは、そのままみずほの窮状を示しているといえる。
メーンバンクを務める大口問題企業の西武百貨店、ハザマが相次いで経営再建計画をまとめ、借金棒引きなどの金融支援を要請。西武では総額2300億円の支援のうち1350億円を、ハザマでも1500億円の大半を、みずほが負担せざるを得ない状況だ。
さらに、近く始まる特別検査では、資産査定の厳格化により、大口問題企業向け融資の引当金の大幅な積み増しを迫られることになる。
今期の不良債権処理額についてみずほでは、昨年11月の中間決算発表時に当初の6000億円から1兆400億円に引き上げたが、さらに1兆5000億円規模とする方向で調整しているという。ただ、処理額がこの範囲で収まるかは不透明だ。
「特別検査で導入される米国流のディスカウント・キャッシュ・フロー(DCF)方式では、金融庁のサジ加減ひとつで、引当金の積み増し額が大きく変わる。最も厳格に運用された場合、兆円規模の積み増しが必要になる」(金融当局筋)とみられている。
また、西武支援では、融資銀行団に新生銀行が含まれており、新生銀が借金棒引きを拒否しみずほに融資の肩代わりを要求、負担額がさらに膨らむ可能性もある。
株式市場は、健全性の目安とされる自己資本比率10%割れどころか、国有化に直結する8%割れの事態を懸念。今年に入り、再び株価が一時50円額面換算で100円を割り込んだ。みずほにとっては、増資は1円でも多いことにこしたことはない。
3弱メガバンクでは、UFJがトヨタ自動車グループなどから300億−500億円を増資。新設する子会社でも米大手のメリルリンチ証券から1000億円を調達する。三井住友フィナンシャルグループも米大手のゴールドマン・サックス証券が1500億円の増資を引き受けることで合意している。
みずほの増資は、実現すれば最大規模となるが、その“質”を疑問視する声もある。
外資系証券金融アナリストが指摘する。
「UFJ、三井住友は有力外資や世界のトヨタを後ろ盾にすることで、信用補完の効果も期待できる。みずほの場合は、第一生命など取引先企業が中心で、その効果がない。しかも、生保と銀行が相互に資本を持ち合う構造は、連鎖危機に発展しかねないと問題視されている。取引先に融資し、それを増資引き受けに振り向けるだけでは、との疑念もある」
みずほの危うい綱渡りはまだまだ続く。