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(2003年1月15日、東京= S&P)スタンダード&プアーズは、三井住友銀行(BBB/ネガティブ/A-2)が本日発表した増資計画により、同行の格付け変更を考えてはいない。発表によれば、三井住友銀行は1,503億円の転換型優先株式を発行し、その全額を米証券会社ゴールドマン・サックスが引き受ける。増資は三井住友銀行の自己資本に、ある程度のプラスの影響を及ぼす。2002年9月末時点のリスク資産に基づいて推計すると、同行のTier 1自己資本比率は約0. 2%上昇するだろう。増資の引受け先が系列企業ではないこと、銀行本体への出資であること、などは評価できる。また、国際業務や問題企業の再生業務に関しては、ゴールドマン・サックス との提携関係からメリットを受ける可能性がある。しかし、こうしたプラス要因も、三井住友グループが抱える不良債権や質の低い自己資本の問題を即座に解決するには不十分である。
三井住友銀行の不良債権比率(ネットベース)は、2002年9月現在で6.7%と、大手行の中では高めである。現在の経営環境等に鑑みると、同行の2002年度の不良債権処理額は、現在の見込み額の7,000億円をさらに上回ると予想される。また、増資は優先株の形で行われるが、スタンダード&プアーズは優先株を普通株に比べてより質の低い資本とみなしている。他の大手銀行と同様、三井住友銀行の自己資本にはすでに多額の優先株・優先証券が含まれている。