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クレディ・スイス・ファ−スト・ボストン証券会社(CSFB) グロ−バル為替調査部ストラテジストの小笠原悟さんは、 日本勢のリパトリエーションなど、期末に向けて市場で憶測される円高要因を徒らに強調するつもりはないとしながらも、こう語る。「それでも、 ドル自体が、@米国の巡航速度以下の成長、A相対的な低利回り、B膨大 な経常赤字、C地政学的なリスク等を背景に下落しつつある。円高リスクに 意識を集中すべきとの状況認識は不変であり、ドル・円について3ヵ月後 115円、12ヵ月後108の見通しを維持する」
<銀行、生保の外債投資動向が為替に与える影響は限定的> 同社が重視してきた以上のような4つの視点からすれば、「最近のドル安も ほぼ想定通りの展開」と言える。さらに米国ではITブームが過ぎた後、株式・ 社債市場への資金流入が急激に鈍る一方、国債や政府機関債への流入が 経常赤字のファイナンスを支え、ドルをサポートする構図が続いている。日本 勢など海外投資家が米債処分に動く展開になれば、ドル先安感を高めやす い局面であることは確か。しかし、同社では銀行勢とともに、「生保の外債投資動向が為替に与える影響は限定的」との判断を変えていない。
<欧州通貨対比 で見て、円は出遅れ気味> また主要通貨の対ドルのパフォーマンスを見ると、米国ITブームが過ぎた2001 年年初との比較では、「主要通貨は円と加ドルを除いてすべて対ドルで上昇 している」。米国の隣国で特殊な関係にある加ドルはともかく、「欧州通貨対比 で見て、円は出遅れ気味」と言う。その背景として、特に年末から年度末に 向けて、日本の金融・経済の先行き不安に基づく海外勢の「直感的な」円売り が指摘される。しかし、今年については彼らの間で昨年のような極端な「日本 売り」機運が高まっているわけではない。急激な円高動意には「日本の通貨 当局が介入で対抗する」と見ており、リパトリエーションの影響も強調されない とはいえ、「総合的に評価すれば、ドルが全面的に圧迫されやすい状況で、 円にも上昇圧力がかかり続けている」と言う。