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(回答先: 買取企業は再建計画が合意できつつある企業に=産業再生担当相 [ロイター] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 1 月 15 日 17:12:42)
西武百貨店の経営再建に早くも暗雲が立ち込めている。14日にメーンバンクのみずほコーポレート銀行を中心に総額2300億円の金融支援を要請することを決定。さらに、今春に政府が設立する産業再生機構の適用第1号に申請する案も浮上してきた。だが、準メーンバンクに強引な債権回収で悪名をはせる新生銀行に加え、みずほ批判を強める東京三菱銀行が名を連ねており、銀行団の足並みが乱れ、再建策が空中分解する可能性も指摘されているのだ。
「最近、金融界では企業倒産の引き金を引く要因として、“新生銀リスク”に加え、“東京三菱銀リスク”が懸念されている。この2つが重なる西武百貨店の再建は、一筋縄ではいかない」
大手銀行幹部がこう指摘する。
西武がまとめた再建策によると、みずほには1350億円の債権放棄(借金棒引き)を、大株主のクレディセゾンの子会社に98億円の債務の株式化を要請。東京三菱銀や新生銀などの準メーン5行については、残りの計850億円の棒引きを要請する。
新たに浮上してきた産業再生機構の活用では、金融支援を要請する7社を除く非主力銀行30行の債権約2000億円分を、同機構に買い取ってもらう案が検討されているもようだ。
ただ、金融支援について、みずほとクレディセゾン子会社は受け入れる方針だが、他の5行がすんなり応じるかは流動的だ。再生機構の活用にも課題が山積している。
最大のネックが、西武に400億円を融資する新生銀の存在である。
「西武と経営統合するそごうの債権放棄要請をけ飛ばし、倒産の引き金を引いた新生銀がここでも登場するのは何とも皮肉な巡り合わせ。いつものように、債権放棄を拒否してみずほに融資の肩代わりを求めてくるのは必至。債権の価値が大幅に目減りした場合、政府に買い取りを請求できる瑕疵(かし)担保権を行使する可能性もある」(みずほ関係者)
さらに、再生機構はメーンバンク以外の債権を買い取ることを原則としており、準メーンである新生銀が買い取り対象から除外されることに抵抗する可能性もある。
東京三菱銀の存在もやっかいだ。金融業界筋が解説する。
「体力のある東京三菱銀としては、大口問題企業の最終処理を進めたいというのが本音で、問題企業をどんどん『破綻懸念先』に分類、引当金を積み増し、その準備を進めている。西武についても、すでに破綻懸念先に分類しているのではとの見方もある」
「金融庁が近く実施する特別検査では、融資銀行団の債権分類を統一することを求めていく方針で、東京三菱が破綻懸念先に分類していると、他行もそれに合わせないといけなくなり、大幅な引当金の積み増しを余儀なくされる。さらに、再生機構の買い取り対象は、再建の可能性のある『要管理先』が原則で、破綻懸念先では対象から除外される。つまり、東京三菱銀の抜け駆けによって、問題企業の再建がとん挫する懸念がある」
新生、東京三菱のほか他の準メーンの間にも、「西武の経営がここまで悪化したのはみずほの責任が大きい」との批判が根強い。西武の再建にはまだまだ紆余(うよ)曲折がありそうだ。