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「金融庁だけは、どうやら行財政改革とはまったく無縁の組織と化しつつあるようだ。金融庁本庁の次年度(2003年度)の人員は、対前年度比10%強も増加し、884人体制となることが決定した。まさに焼け太りとしか言いようがない−」
大手都銀役員がこう指摘してみせる。
いささか旧聞に属する話で恐縮だが、昨年12月24日に政府は、2003年度予算案を閣議決定したが、この中で金融庁分(証券取引等監視委員会含む)については、124人の職員増員と156億円の予算が認められたのである。
職員増員の内訳は以下の通りだ(注・本庁分、2003年度定員、カッコ内は増員数)。
総務企画局…253人(プラス12人)
検査局…460人(プラス59人)
監督局…171人(プラス16人)
計…884人(プラス87人)
「他省庁の状況と比較しても、“大幅増”であることは間違いない。個別に見れば、一挙に59人の増員を勝ち取った検査局の突出ぶりだけが群を抜いているというのが実情だ。“金融再生プログラム”によって、検査局の権限強化が図られたことを考え合わせると、金融庁内部において、検査局はまさに絶大な勢力を持つに至った、といえるだろう」(金融庁幹部)
そもそも今回、金融庁職員の増員が図られた最大の目的は、“金融再生プログラム”に盛り込まれた「厳格な査定」を実施することにある。
「従って、検査局の人員が大幅に増加したのは当然の結果−」(金融庁検査局幹部)と、検査局サイドはまったく意に介する風でもない。
別の金融庁幹部が言う。
「ここにきての検査局の動きをみると、竹中平蔵金融相の“私兵”と化した観すらある。検査局は、総務企画局や監督局との協調よりも、竹中金融相の意向を優先させてきたと言っていいだろう。“金融再生プログラム”の実行によって、その傾向はますます強まりそうだ」
金融庁内部において検査局は、竹中金融相という“天皇”の威光をバックに、まさに“関東軍”と化しつつあるというのだ。
「従って、2月から予定される“特別検査”が、極めて厳しい内容になることは今の段階ですでに明らかだ」(金融庁幹部)
そして、こうした検査局の動きは、金融庁トータルの方針を監視する形で進展しそうなのである。
「検査局が暴走する可能性は、極めて高くなってきた」(金融庁幹部)
しかも、金融再生プログラムに、「−正当な理由なく検査結果が反映されない場合には業務改善命令を出す方針を明確化する−」という一文が盛り込まれたことにより、検査局は銀行に対して事実上の監督権まで手に入れてしまったといえるだろう。
「つまり検査局は、場合によっては監督局の領域まで踏み込んでこられる権限を手に入れてしまったのです−」(金融庁幹部)
さて検査局が今後、どのような動きを見せるのか、まさに要注意、要警戒といえるだろう。
2003/1/15