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株、「再建」「ＩＰＯ」に避難？　勢いあってもけん引できず

【ＮＱＮ】14日の日経平均株価は５営業日ぶりに反発。ただ、ＮＴＴや
トヨタ、ソニー、武田など主力株が下げるなど市場のムードは明るいと
はいえなかった。この中で勢いがあったのが中低位株や新規公開（ＩＰ
Ｏ）銘柄だ。東証１部の売買高ランキングの上位に顔を出したクラリオ
ン、古河電、フジクラなど株価400円以下の銘柄の大半が上昇した。さ
らに東証マザーズ市場に昨年９月に上場したアンジェスがマザーズの売
買代金の５割を占める大商いでストップ高となって取引を終えたことも
話題となった。
ダイエーが売られずに、上昇したのは意外――。連休中の11日にダイ
エーは、家電専門店大手のヤマダ電と昨年10月に結んだ家電販売での協
力関係の解消を発表した。ダイエーの家電部門の改善計画の柱とみられ
ていた戦略だっただけに、失望売りを覚悟した参加者は多かった。しか
し予想に反して買いが先行、結局は前週末比６円高の127円で高値引け
となった。低位株物色の動きはダイエーだけではなく、１月決算では営
業損益が12年ぶりに黒字になりそうと報じられたレナウン、そして井関
農、大平金などクラリオンを含めた無配銘柄の上昇には「復配期待」も
加わった。「産業再生機構による企業の経営再建を先取りした動き」だ
との見方があった。
東証２部とマザーズに目を移せば、売買代金ランキングの上位５銘柄
のうち、４銘柄がアンジェス同様、最近のＩＰＯ銘柄だ。３月の年度末
を意識して、機関投資家からの持ち合い解消売りを警戒する必要がない
ＩＰＯ銘柄に市場参加者の目が向いている。
さんざんたたかれてむしろ下落余地の小さくなった銘柄や、「しがら
み」のないＩＰＯ銘柄の活況は、緊急避難的な物色と言える。実際、買
いの手口はネット証券を経由した個人投資家や短期の値ざや稼ぎのディ
―ラーが中心で、「外国証券の手口もヘッジファンドの買い戻しにすぎ
ない」との見方が多い。米国時間14日に米半導体大手のインテルが発表
する2002年10―12月期決算発表を見極めたいとするなど、主力ハイテク
株の「米国頼み」は変わっていない。「再建」にしろ「ＩＰＯ」にしろ
、けん引役としては心細い周辺銘柄物色の動きは当面続きそうだ。（鎌
谷智子）

クイックより

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