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北京 1月14日(ブルームバーグ):中国の対外貿易経済協力省は14日、 2002年の対中直接投資が前年比12.5%増の527億ドル(約6兆2700億円)と、過去最高を記録したと発表した。拡大する中国国内市場や安い人件費を見込んで、中国に生産拠点をシフトする企業が相次いだ。将来の投資動向を予測するうえで指標となる契約ベースでみた対中投資額は同19.6%増の828億ドルだった。
中国政府は日産自動車や米モトローラなどの外国企業の中国進出を後押ししており、それが1998年以降に国営企業で解雇された労働者2700万人の一部雇用創出にもつながっている。また、中国の公務員にとって、外国資本を誘致できるどうかが昇進のカギを握るという。バンク・オブ・アメリカ(シンガポール)のエコノミスト、シエ氏は「政府の外国投資家に対する態度に大きな変化が見られる」と指摘する。
国連の報告によると、中国は昨年、外国からの直接投資額で米国を抜いて首位に躍進した。中国の工場労働者の平均賃金は米国の20分の1未満であるうえ、13億人の消費者を持つ中国の国内市場は拡大しているだけに、企業にとって中国進出の利点は大きい。2001年12月の世界貿易機関(WTO)加盟以降の銀行や小売り、保険業の自由化の動きも外国企業の誘致を促したと、シエ氏は指摘する。
北京 Michael Forsythe ほか東京 守護 清恵 Kiyoe Shugo