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緊迫するイラク情勢などの余波で、県内の灯油小売価格が年明けからじわじわと上がっている。昨年同期に比べ店頭販売で一リットル当たり五円ほどの高値で販売する店も。原油価格の高騰と品薄状態が続き、「さらに値上げしなければならない」という小売店もある。寒さの厳しさとともに家計の厳しさも増しそうだ。
灯油の安さをうたって集客していた長野市のホームセンター。元日から店頭販売価格を一リットル当たり一円上げ、同三十九円にした。昨季の年末年始は三十五円前後で価格は安定していたという。「昨年秋から元売りの卸値が上がっていた。それでも小売価格は据え置いていたがもう限界。この冬は最終的に四十円台前半で推移するのではないか」と担当者。同市内の別のホームセンターは今年に入って四円値上げし、四十二円になった。
ガソリンスタンドを経営する複数の業者も元日以降、二円前後の値上げに踏み切り、四十―四十四円の店頭価格が目立つようになった。中信地方の業者は「暖冬の予報だったが、秋から全国的に寒い日が続き、品薄の状態が続いている。利幅が小さいだけに、業界には需要のある二月末までは稼ぎたいという思いもあって、価格が下がる見込みはない」という。
県内の今月の平均小売価格はまだ出ていないが、石油情報センター(東京)によると、昨年十二月の原油一リットルの価格は前年同期に比べて全国平均で六円高くなっており、これが今月の小売価格に反映しているようだ。同センターは「イラク情勢が安定しなければさらに価格を押し上げることになるだろう」とみている。
石油輸出国機構(OPEC)は十二日にウィーン本部で臨時総会を開き、イラク情勢の緊迫化やベネズエラのストライキの長期化などで高騰する原油価格の抑制を目的に、最大で日量二百万バレルの増産などを軸に調整を図る方針だ。大幅増産で合意すれば原油価格が下落に転ずる可能性は残っている。
長野市内のガソリンスタンドで灯油を買っていた同市中御所の一人暮らしの女性(83)は「今年は一日中、ストーブをたく日が続く。高くても仕方がない」とあきらめ顔。乗用車で市内のセルフスタンドにポリタンク二個を持ち込んだ主婦(33)は「セルフは寒くて重いけれど、自宅近くのスタンドより安い。節約のために、小まめに消火したり、部屋を仕切って暖める部屋を決めてます」と、灯油値上げを乗り切る工夫を話していた。