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【カラカス藤原章生】ベネズエラの銀行労組連合のホセ・トーレス議長は8日、首都カラカスで記者会見を開き、民間銀行や外貨両替所など国内の全金融機関で9、10両日、ストを決行すると発表した。これを受けて、現地通貨ボリバルは史上最安値を記録した。反大統領派の同労組連合は状況次第では無期限ストも辞さない構えで、石油マネーの激減で財政難に陥るチャベス政権にとって、大きな痛手になりそうだ。
政府は同日、約2億9000万ドル分の国債を購入し、通貨を買い支えたが、午後の為替取引でボリバルは急落、前日比6%安の1ドル1510ボリバルで終値をつけた。
国内総生産(GDP)1200億ドル規模のベネズエラでは、国家財政の半分を石油関連収入で賄う。だが12月2日に始まるゼネストに国営ベネズエラ石油(PDVSA)が参加し、原油生産は政府発表で通常時の3割、反大統領派によれば1割まで落ち込んだ。ストで産業界からの税収が減った上、ブラジルなどからガソリン、コロンビアからは食料を購入したため、国庫は12月末、完全に底をついたという。
外交筋によれば、政府は100億ドルから120億ドルの外貨準備金の一部を国庫に回す算段だが、1年前のアルゼンチン同様、事実上の破産状態に陥る危機に直面している。
カラカスは8日、ガソリン不足から交通量が休日並に減り、中心街では大半の商店が閉鎖している。パン、小麦粉など食料の流通も滞り、教員のスト参加で大半の学校は閉鎖されたままだ。
日本大使館によると、企業駐在員ら長期滞在の日本人331人のうち、7日現在、199人が国外に退避した。
[毎日新聞1月9日] ( 2003-01-09-21:11 )