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あこぎな貸し剥がしでそごうやマイカルを容赦なく破綻に追いこんできた新生銀行とあおぞら銀行の、「瑕疵担保条項」特約の行使の実態が9日、明らかになった。
同条項は劣化した債権を国の預金保険機構に買い取らせるもので、一時国有化された旧長銀、旧日債銀がそれぞれ、米投資会社リップルウッド・ホールディングスを中心とする投資組合、ソフトバンクなどに売却された際に結ばれたものだ。
預金保険機構が読売新聞に対し、「買い戻した貸し出し債権に関する情報」を開示した内容によれば、昨年9月末までに同機構が買い戻した額は、新生銀が232社・5655億円、あおぞら銀が64社・1602億円。
具体的な内容を見ると、新生銀からは、そごうグループ39社に関する1986億円の債権を、引当金などを除いた987億円で買い戻したほか、▽千代田生命への182億円▽第一ホテルへの107億円▽マイカルへの119億円−などの債権を買い戻した。また、あおぞら銀から、そごうグループ15社に関する64億円などを買い戻している。
両行が引き継いだうち、破綻した融資先は計176社。このうち、マイカルなど譲渡した際には債権の回収に問題のない「正常先」に分類されていたものは計25社にのぼる。また、「要注意先」は千代田生命や第一ホテルなど計38社で、いわゆる「不良債権以外」が、破綻先全体の36%を占めていた。
このデータから、売却の際、安易に特約条項を設定した国の判断の甘さとともに、新生、あおぞら両行の、融資先に対する情け容赦ない実態が浮き彫りになる。
とくに新生銀は、135社を破綻に追いこんだが、「正常先」「要注意先」は計47社。昨年5月に破綻した有名ブランド「ハナエモリ」のケースでは、「メーンの支援あり。自力再建の見込み」と、国がわざわざ再建の可能性を強調していたにもかかわらず、切り捨てた。
両行から買い取った債権を国が回収できなかった場合、ツケは結局国民に回る。現在、過剰債務企業の再建方法として、国の産業再生機構が銀行から債権を買い取り、再建の可能性を判断−というシナリオが考えられている。しかし、こんな国の“大甘”な査定実態を見れば、処理すべきところが生き残る可能性も大だ。