現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産18 > 788.html ★阿修羅♪ --> |
|
役員解任も辞さず−。金融庁が過去に公的資金の注入を受けた銀行のうち、中小企業向け融資の貸し出し計画を達成できない銀行に対して、恐怖の制裁措置を発動する方向で検討に入った。融資実績が著しく悪化した銀行は、業務停止や役員・監査役の解任も辞さない構え。金融再生プログラムの本格始動による「銀行国有化」危機に直面するなか、大手銀の貸し渋りや貸し剥(は)がしは加速するばかり。すでに業務改善命令を受けたUFJ、りそな傘下のあさひ銀行、新生銀行、さらに5兆円の計画未達が発覚したみずほなどは新年早々から大揺れだ。
過去に公的資金注入を受けた銀行には、中小企業向け融資を一定水準に保つことなどが義務付けられている。ところが、膨大な不良債権を抱える大手銀行の中にはそうした約束を無視、中小企業への貸し渋りや貸し剥しに奔走。さすがの金融庁も業を煮やし、強権発動を検討し始めた。
大手銀・グループの中小企業向け融資残高(平成14年9月末現在)は同年3月と比べて、計約9兆円の大幅減。
中でもみずほグループは約5兆円のマイナスと突出。「今年度末に昨年度末比100億円増」という計画だったが、上半期だけで約5兆円も激減させてしまい、「説明がつかない減少規模」と金融庁を激怒させた。
悪質と判断すれば、金融庁から今月中にも異例の業務改善命令が発動される。
中小企業向け融資をめぐっては、すでに新生銀行、UFJホールディングス、りそなホールディングス傘下のあさひ銀行が14年3月期で計画目標を達成できず業務改善命令を受けている。
UFJは昨年9月末の実績で、平成15年3月まで4000億円の融資計画目標が逆に約8000億円のマイナス、あさひ銀を含めた、りそなホールデンイグス5行でも1900億円のところが、約5600億円減。
金融庁は、業改善命令をすでに受けたUFJ、りそな傘下のあさひ銀などには15年3月期の融資実績が改善されず、努力もみられない場合、さらに厳しい処分を下す構えだ。
処分内容は、業務停止や役員・監査役の解任などを検討するが、業務停止の場合は経済への影響が大きいことから、融資担当役員の解任を柱に検討を進めている。
大手銀による貸し渋りの背景には、再生プログラムで、貸出先の将来の収益を見込んだ米国流DCF(ディスカウント・キャッシュ・フロー)方式の導入など、試算査定の厳格化が盛り込まれたことなどが大きく影響した。
貸し倒れ引当金の大幅な積み増しが迫られ、自己資本が毀損し、自己資本比率が国際業務を行うのに必要な8%割れすら目前に迫り、「国有化銀行」も現実化したことからの恐怖心もある。
ただ、銀行サイドは「中小企業が倒産を恐れ、資金需要が減退しているためであり、貸し渋りではなく、借り渋りだ」などと開き直りともとれる詭弁で反論。
それに対し、竹中平蔵金融・経財相は「約束したことは守るべきだ」と一切弁解の余地を与えない考えでいる。
反省なきメガバンクはいよいよ窮地に追い込まれそうだ。