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小泉首相は、4月に発足する日本郵政公社の郵便貯金、簡易保険両事業について、将来の民営化を視野に入れて、地域別に分割することを検討する方針を固めた。
複数の政府筋が6日、明らかにした。巨額の資金を持つ郵貯・簡保を分割し、地域金融の中核としての役割を担わせるのが狙いだ。経済財政諮問会議(議長・首相)で夏までに今後の論議の進め方を決定した後、具体的な検討に入る見通しで、早ければ2008年度ごろの実現を目指している。
郵貯・簡保事業の地域分割は竹中経済財政・金融相が昨年12月27日、首相に進言した。
具体的には、郵政公社から両事業を切り離し、郵便事業だけを残す案を軸に検討する見通し。全国銀行協会は昨年11月、郵貯を民営化する場合、郵政事業庁(東京)と全国の11郵政局ごとの12分割を提言している。また、分割時には、各地域の中小の民間金融機関との合併・再編も検討課題となる。
地方銀行などの地域金融機関に関しては昨年12月、公的資金を活用して中小金融機関の再編・統合を促す「地域金融機関の再編促進法」が成立し、今後、再編が進む見通しだ。
首相は、郵便を含む郵政3事業の民営化をにらみ、分割された郵貯・簡保を、新たな地域金融の中核に位置づけたい考え。竹中氏は既に、金融庁が地域金融機関の再編を検討する際、郵貯・簡保の分割を想定して作業するよう指示している。
経済財政諮問会議は今月から半年間かけて、国と地方の役割のあり方を見直す「工程表」を作成する。工程表には、郵貯・簡保の地域分割の検討を明記し、検討手順も盛り込む見通し。
今年後半に本格的な検討に入り、2008年度以降に先送りされた政府系金融機関の整理統合と合わせて具体的な分割案をまとめる。「政府系金融機関に資金を供給する郵貯・簡保の改革は、入り口(郵貯・簡保)と出口(政府系金融機関)一体で取り組む必要がある」(金融庁幹部)との判断からだ。
郵貯の資金(昨年12月末現在)は約235兆8000億円、簡保資金(同10月末現在)は123兆9000億円で、計約359兆7000億円に上る。
ただ、郵貯・簡保の地域分割論議は、郵政公社や郵政3事業の民営化論議を促進するため、自民党郵政族議員らが反発するのは確実で、検討作業は曲折が予想される。
◆郵便貯金・簡易保険 郵便貯金は、通常、積立、定額、定期、住宅積立、教育積立の各貯金で構成され、元利の支払いは郵便貯金法により国が保証している。簡易保険は、営利を目的とせずに国が経営する生命保険。郵便事業と合わせて郵政3事業と呼び、今年4月に発足する日本郵政公社に一括して移管される。
(1月7日03:15)