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ワシントン 1月6日(ブルームバーグ):今週10日発表される2002年12 月の米雇用統計は、緩慢な景気回復が続くなか、企業が積極的な雇用を手控えていることを裏付けそうだ。
ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト46人を対象にした予想調査(中央値)によると、12月の非農業部門雇用者数は前月比4万件減だった11月に対し、2万2000件増になる見込み。ただ、失業率は8年ぶりの高水準だった11 月の6.0%を維持するとみられている。
東京三菱銀行の上級金融エコノミスト、ラプキー氏は「雇用統計は米経済のカギを握る指標だ」と指摘。「失業が増えれば、人々の外出や買い物も減る。(反対に)雇用市場が安定すれば、景気回復の確率は高まる」と語った。
製造業部門の雇用者数は前月比3万5000件減と、月間ベースで2年5カ月連続のマイナスになる見込みだ。先月発表された11月の設備稼働率が75.6%と、ほぼ18年ぶりの低水準になったことも、製造業者の雇用意欲を減退させている。
米主要紙の求人広告件数は現在、ほぼ40年ぶりの低水準にある。コンファレンス・ボードのエコノミスト、ゴールドスタイン氏は「1、2月中に企業の雇用意欲が持ち直す可能性は低い」と指摘。「今年初めに景気が回復しても、雇用回復の勢いが増すのは春以降になる」との見方を示した。
ISM非製造業指数、製造業受注
米供給管理協会(ISM)が6日発表する12月の非製造業景気指数は55.5 と、拡大・縮小の分かれ目となる50を11カ月連続で上回るものの、同11月の 57.4からは低下する見込み。また、7日発表の11月の製造業受注指数は前月比 0.7%減となると予想されている。10月は同1.5%増だった。商務省が先月発表した11月の非国防資本財(航空機を除く)は、前月比2.2%の減少だった。
ファイナンシャルオキシジェンの主任エコノミスト、ウッド氏は「小売業を中心に、各企業は景気見通しに依然として慎重だ。小売業には、昨年の年末商戦期間中、在庫の積み増しや雇用を見合わせる傾向が強かった」と指摘した。
7日には、ブッシュ大統領が減税案や投資促進を盛り込んだ経済対策を発表する予定だ。政府高官によると、個人減税の前倒し実施や配当課税軽減が打ち出される見込み。企業の減価償却を優遇する措置が盛り込まれる可能性もある。
今週発表の主要経済指標(日時は米東部標準時)
発表日時 対象期間 経済指標 ブルームバーグ調査 前回実績
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1/06 10:00 12月 ISM非製造業指数 55.5 57.4
1/07 10:00 11月 製造業受注 -0.7% +1.5%
1/08 15:00 11月 消費者信用残高 +38億ドル +14億ドル
1/09 08:30 先週 新規失業保険申請 39万 40.3万
1/09 10:00 11月 卸売在庫 +0.2% -0.3%
1/10 8:30 12月 時間当たり平均賃金 +0.3% +0.3%
1/10 8:30 12月 非農業部門雇用数 +2.2万 -4.0万
1/10 8:30 12月 失業率 6.0% 6.0%
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ワシントン Vince Golle ほか東京 柴田 広基 Hiroki Shibata