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▼6日のポイント@/財務省が主導する「3点セット」の政策とは?/▼6日のポイントA/「先送り」するも、2月危機は生ぜず [Yen Dokki!!]
投稿者 あっしら 日時 2003 年 1 月 06 日 14:50:49:


▼6日のポイント@/財務省が主導する「3点セット」の政策とは?

UBSウォ−バ−グ証券会社・経済調査部チ−フエコノミストの白川浩道さんは今日のポイントとして、「1-3月期の焦点:景気動向、金融政策、不良債権問題」を挙げる。

【1】景気動向についての見方

 景気については、昨年10−12月期から調整局面入りした個人消費の低迷が「持続する見込みである」と見る。実質個人消費(GDPベース)は10−12月期に前期比2%程度の落ち込みとなったものとみられるが、1−3月期は、不良債権処理の加速に対する家計の不安感の強まり等を背景に、さらなる後退(前期比0.5%未満)が生じるものとみられる。他方で、企業の設備投資については、製造業の循環的な更新投資から、緩やかな回復が生じるものとみられる。しかし、「個人消費の減退を打ち消すだけの力はない」と言う。頼みの外需については、輸出の前年比増加率の鈍化が鮮明になるものと予想される。これまで輸出の大きな牽引役であった、米国とアジ アの耐久消費財需要がさすがにスローダウンするとみられるためである。実質GDP成長率は10−12月期に−0.6%(年率換算前)となった後、1−3月期はゼロ 成長の範囲内(+0.1%)と予想している。

【2】金融政策に関する見方(日銀総裁人事を含む)

 経済政策の基本は、引き続き、「金融政策による量的緩和の追加である」と語る。日本の政策当局、「特に財務省では、ケインジアンはほぼ死に絶えたと言ってよいであろう」 。財政政策運営の視点は、「現状の公共サービス水準をなんとか維持するための増税のあり方」であって、もはや、単純な景気刺激型の財政政策に対する期待を持つ段階ではなくなったと言う。年末にかけて行われた新与党3党の合意にみられるように、政治サイドからの日銀に対する風当たりは、今後、予想をはるかに上回る勢いで強まる可能性がある。財務省が主導する政策は、@ベースマネー伸び率ターゲットへの移行、Aイールドカーブのフラット化、B円安誘導、の3点セットである 。日銀は、3月までの3回の金融政策決定会合のうち、2回の会合において2000 億円ずつの輪番オペ増額(合計4000億円)を決定せざるを得ないと見ている。そして3月末にかけては、当座預金残高を25兆円規模まで拡大するとともに、事実上 、前年比20%程度のベースマネーの伸び率にコミットすることになろうと言う。

<10−11月頃を目処にインフレ・ ターゲット正式導入決定も・・・> なお、こうした政策方針について重要な点は、「当面の間は、明示的なインフレ・ ターゲットの導入にまでは至らない可能性が高い」とみられることである。財務省 は、債券相場を壊す可能性があるインフレ・ターゲットの導入には依然として慎重であり、竹中氏や、最近インフレ・ターゲットの議論を加速させている与党との温度差は縮まっていない。現政権における財務省のプレゼンスの大きさを考えれば、インフレ・ターゲット導入議論が本格化するには、今後半年はかかるであろう。ただ、日銀の新体制の下で、年内にインフレ・ターゲットの議論が大きく進む可能性は皆無ではなく、「04年度予算編成前の10−11月頃を目処にインフレ・ ターゲットの正式導入が決定されるリスクはみておいた方が良いかもしれない」と言う。
<日銀総裁レースは、中原氏と尾崎氏一騎打ちの様相> 積極的な量的緩和が経済政策の基本であるとすれば、次期日銀総裁候補については、依然として、中原前審議委員の可能性が最も高いと見ざるを得ない(確率5割強)。ただ、中小企業金融公庫・次期総裁に民間出身者(水口元野村総研社長 )が就くことになったことから、「日銀の次期総裁に旧大蔵官僚が就任する可能性が幾分高まったとみておく必要がある」。候補としては、引き続き、尾崎国民生活公庫総裁(春に蓮井前大蔵次官にバトンタッチの予定とみられる)が最も有力である。総裁レースは、与党支持の中原氏と財務省支持の尾崎氏、の一騎打ちの様相を呈してきたと言える。ただ、「いずれが総裁になっても、政策の基本は上記の 3点セットであることに変わりはない」。なお、新総裁の内定は、17日までに公表される見込みである。予想に比べて、決定がやや遅れているのは、財務省の中原氏総裁就任に対する抵抗が予想以上に大きいことによるものとみられる。いずれにせよ、中原氏が新総裁となった場合には、財務省は大物OB<1月中旬で退任が決まった黒田財務官も有力候補>を副総裁に送りこむことになると見ている。

▼6日のポイントA/「先送り」するも、2月危機は生ぜず

UBSウォ−バ−グ証券会社・経済調査部チ−フエコノミストの白川浩道さんは今日のポイントとして、「1-3月期の焦点:景気動向、金融政策、不良債権問題」を挙げる。

【3】金融システム、不良債権問題に関する見方

 基本的に「先送り」を予想するとともに、「いわゆる2月危機は生じない」とみてい る。
<株価の一段の下押しの可能性は低い> まず、「株価水準の一段の下落による金融システム不安の可能性は大きくない」と語る。株価の一段の下押しの可能性が低いとみられる理由は、@7日にも公にされる予定の米国の追加的財政刺激策が当初予想を上回る「10年間で6000億ドル規模」に達するものとみられ、少なくとも短期的には、米国経済に対するコンフィデンスが これ以上悪化するとはみられないこと、A次期日銀総裁の決定を含め、金融の一段の量的緩和に対する市場の期待感が強まるとみられること、B米国における財政出動、日本における追加的な金融緩和といった政策ミックスにより、市場では円相場の緩やかな下落が生じるとともに輸出企業の収益回復期待が生じるとみられること、C追加的な量的緩和期待の下で10年物金利の低位安定が期待されることから、株式の割安感が認識されるものとみられること、である。特に、米軍のイラク攻撃や北朝鮮問題に対する懸念から足元ではドル売り圧力が強いだけに、「イラク問題の早期決着等によって、そうしたドル売り要因(リスク・プレミアム )が剥落すれば、為替相場は短期間のうちに円安化する可能性が十分にある(13 0円程度まで)」と予想する。

<政府自らトリガー引く形で金融不安生じる可能性も低い> 他方、政府が自らトリガーを引く形で金融不安が生じる可能性も低い。最大のポイントは、現状の法的枠組みの下では、流動性危機のリスクを高めずして、銀行に公的資本注入を行うことはほぼ不可能、であるからである。政府が銀行への公的資本注入を実施し得るのは、「信用秩序の維持に重大な支障を来たす恐れがある場合」に限られている。これまでも繰り返し述べてきたように、政府が、公的資本注入を決定する時は、預金者に対して、銀行部門における危機的な資本不足を正面切って認めるときである。仮に、過去の金融行政責任といった問題を無視し得たとしても、そうした判断を下した場合の最大のリスクは、実際に預金流出が生じ、流動性危機が生じてしまうことである。「政府は、なんとしても予防的な公的資本注入のメカニズムを再構築せざるを得ない」。それができるまでは、金融危機宣言も、銀行への公的資本注入も容易にはできないであろう。そして、銀行の資本増強を思い切って行えない以上、政府は、不良債権処理を本格的に加速させることもできないと言う。

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