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【カラカス=本間圭一】ベネズエラのホセビセンテ・ランヘル副大統領は30日、当地の副大統領官邸で、本紙と会見して、チャベス大統領の辞任を求めるゼネストを主導している国営ベネズエラ石油(PDVSA)幹部について、すでに解雇した約90人のほか、今後「多数」を更迭する方針を明らかにした。副大統領はさらに、反政府勢力がゼネスト停止の条件とする大統領選の早期実施について、「憲法は、(大統領が任期半ばを迎える)2003年8月までの選挙実施を認めてない」と一蹴した。双方の対話を仲介する米州機構(OAS)のガビリア事務総長が交渉の進展を示唆する中、副大統領の発言は、反政府勢力の要求に応じず、ゼネスト首謀者を放逐する政府の強硬姿勢を鮮明にしたものと言え、ゼネストの泥沼化は必至の情勢となった。
副大統領は会見で、ストに参加したPDVSA幹部を「犯罪者だ」と糾弾し、ロドリゲスPDVSA総裁が近く幹部人事の一新に乗り出すとともに、今週から石油産業が正常化に向かうとの強気の見方を示した。
ゼネストの長期化に伴い、国軍内の反大統領派が反政府クーデターを起こすのではないかとの観測も出ているが、副大統領は、「あり得ない」と明言した。その理由については、4月のクーデター未遂事件以降、軍内の造反分子が左遷され、部隊を指揮できない現状を指摘した。
また、同国の選挙当局である全国選挙評議会は12月上旬、大統領辞任の是非を問う非拘束の国民投票を2003年2月に実施することを決めたが、副大統領は「反対派には国民投票で政情不安を促そうとする思惑があり、政治状況の改善にはつながらない」と述べ、決定に従わない考えを示した。
(12月31日19:00)