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鳥取県中小企業団体中央会(斧谷寅之亮会長)が行った県内小売業経営実態調査で、小売業者の八割近くが経常利益で赤字または過小利益しか計上できていないと回答していることが分かった。売上高が減ったと回答した企業も八割近くに上り、また経営者の高齢化で約三割が後継者不足による事業存続の危機を訴えるなど、厳しい経営環境に置かれた実態が浮き彫りになっている。
調査は今年九月、三百社を対象に行い、百二十七社(42・33%)から回答があった。
その結果、経常利益で「赤字」が31・5%、「三百万円未満」が47・2%と、合わせて約八割が赤字か過小利益となった。三年前との比較で「売上高が減少」と回答したのは78%。また「客数が減少した」は84・2%で、このうち「10%以上減少した」が44・9%にも上った。
経営形態の調査では、「従業員一、二人」が最多の51・2%で小規模零細性が強く出ている。また、経営者の37%が六十六歳以上、49・6%が六十一歳以上となっており、高齢化がますます進行している。
後継者問題については「決まっている」が32・3%、「まだ必要ない」が24・4%だった半面、「廃業予定」が22%、「決まらず困っている」が7・9%と約三割が事業の継承に支障をきたしているという。また、「営業年数三十年以上」が89%を占める一方で、「平成以降の創業」はわずか2・4%だった。
今後の立地、業態への考え方では、「どんな状況になっても現在の立地、業態を続ける」が37・8%と最も多かったが、「環境変化に合わせて立地も業態も柔軟に対応する」が22・8%、「立地か業態のいずれかを変える」が28・3%あり、中央会では「環境適応の考え方が二極化している」と分析している。
中央会では「中心商業集積地の衰退への懸念、新業態の進出や企業間競争の激化、消費者購買行動の個性化や多様化への対応などに苦慮し、悲観的な見方も広がっているが、顧客ニーズに個別に対応できる企業でなければ生き残れない。経営者の意識改革が重要」として、戦略的連携型経営の推進や人材育成・業態開発制度創設などの支援を行政に求めていく方針。