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特別企画:放漫経営による倒産の分析調査
1973年がピークで2002年は
構成比7.8%にまで減少
〜業種別では不動産業・運輸・通信業で多く、製造業・卸売業で少ない〜
はじめに
97年末の北海道拓殖銀行破たんに代表される金融危機以来、販売不振、不良債権の発生といった外的要因による倒産が急増し、98年以降の年間倒産件数は毎年2万件に迫る高水準で推移している。
こうしたなか、事業資金の本業外への流出、サイドビジネスへの傾倒、ずさんな経理体質などの内部要因に端を発した放漫経営が主因の倒産は、逆に大きく減少傾向にある。
帝国データバンクは、倒産集計を開始した1965年以降の放漫経営による倒産の構成比推移のほか、業種別・負債規模別・業歴別などの面からの調査・分析をした。
*放漫経営とは
本業外への資産流出
本業外での事業失敗
ずさんな経理状態
などの要因により倒産した場合
調査結果
〜内部要因による放漫経営倒産は好景気時に増加、不景気時には減少〜
1965年以降の放漫経営を主因とする倒産動向をみると、1973年の構成比は54.0%と最も高く、企業倒産の過半数が放漫経営を主因とした倒産であった。しかし、同年の第一次オイルショックによる景気悪化で販売不振、不良債権の累積といった外部要因による倒産が大きく増加したが、逆に放漫経営の構成比は低下し70年代後半から80年代前半にかけては構成比30%前後で推移した。
しかし、80年代後半に入ってからはバブル景気により不況型の倒産が大きく減る一方、株式投資などの財テクに失敗して倒産する企業が増加し、放漫経営の倒産構成比は90年に44.1%にまで上昇し、第2のピークを迎える。
バブル経済崩壊後は再び不況型、外部要因による倒産が増加し、96 年には放漫経営の倒産構成比は18.8%にまで減少。さらにデフレスパイラル、オーバープレーヤー淘汰の構造改革が進むなか2001年の構成比は集計開始以来最低となる9.0%、2002年に入ってからは10月までで構成比は7.8%と、さらに低下している。これらから、ひと昔前までは経営者の事業手腕に問題があり倒産に至るケースが多く見られたが、バブル崩壊後の不況下にあっては、内部努力では倒産回避できない状況となっていることを示唆するものではないだろうか。
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