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「安定」目指し年末返上 札幌の公務員予備校 浪人やリストラ組も 2002/12/29 01:37
長引く不況で民間企業は求人が落ち込み、リストラばやり。そんなご時世を反映して、公務員を志望する大学生、大卒生が増えている。この数年で札幌市内の公務員試験の受験予備校では受講生が急増。年末返上で集中講座を行う予備校もあり、来年夏の採用試験へ向けて「背水の陣」で受験勉強に取り組んでいる。
早稲田セミナー札幌校(札幌市北区)は、公務員講座の受講者数が一昨年の約六百人から昨年は約八百人に、そして今年は約千人となった。受講者の急増に対応するため、今年四月にはビルのワンフロアを新しく借り上げ大教室を設置した。
同予備校は司法試験対策などが中心だったが、受講生の志望にあわせ五年ほど前からは公務員講座が主力となったという。二十五日から三十日までは、公務員試験の科目「経済学」の集中講座が開かれ、百七十人が受講中。同校では「札幌市役所の採用試験合格者の七割が本校出身。民間の採用が上向くことは考えにくく市役所や道庁は激戦区。効率的な勉強が必要」とする。
東京アカデミー札幌校(同市北区)も受講者八百人を抱える。五年前の拓銀破たん後に失業した社会人などで受講者が急増し、その後も同じ水準を保っているという。
同校では現役の学生も多いが、最近は公務員浪人が目立つ。民間企業には就職したくても就職口がなく、何度も公務員を受験するケースが増えているそう。
早稲田セミナーで集中講座を受講する札幌市役所志望の男性(24)は「安定志向もあるが、やりがいのある仕事に就きたい」と言う。大卒後、東京のコンサルタント会社に就職したが一年たたずに倒産に遭い、地元に戻ってきた。また今年同市役所を不合格となった女子大学生(22)は一年浪人し来年の再受験を目指す。「民間企業は不安。長く勤めるには公務員と決めています」と話している。