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小泉改革の停滞が目立つ。道路公団改革、郵政改革、首相公選制……。自らアイデアを出したはいいが、その後の検討作業は学者や財界人に「丸投げ」し、どうにかまとまった報告書はあっさり「棚上げ」というケースが多い。××懇談会や〇〇会議が乱立する小泉流諮問政治の締まらない結末。懇談会や会議のメンバーの間では、首相自身が議長を務める経済財政諮問会議にフォローアップを求めるなど、首相の自覚を促そうという動きも出始めている。【平田崇浩、川上克己】
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結論棚上げの典型は、首相公選制だ。首相は昨年4月、就任直後の記者会見で「首相を選ぶ権利を国会議員から国民に移管する」と高い調子で語り、「首相公選制を考える懇談会」(座長・佐々木毅東大学長)を発足させた。だが、懇談会はむしろ首相公選制導入に慎重な論者が多く、首相自身、10月には「実現するころには私は政界を引退しているかもしれない」とトーンダウン。今年8月の最終報告は公選制を含む3案併記のあいまいな性格になり、これ以後議論は途絶えた。
今月24日、戦没者追悼のための「国立の無宗教施設建立」を提言した追悼・平和祈念施設懇談会にしても同じ。もともと首相の靖国神社参拝に対する中国、韓国などの反発を契機として官房長官のもとに発足した勉強会だが、首相は提言が出た直後、来年の靖国神社参拝を公言、「何のための懇談会だったのか」と首をひねる向きが多い。
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「懇談会に丸投げするだけで無責任」という批判に対して小泉純一郎首相は27日、記者団のインタビューで「批判のための批判であってね、まったく当たらないと思います」「総理たる者が、余計なことにいちいち口出ししないのは非常にいいことだ」と、ややむきになって反論した。
内閣官房幹部は「日朝やイラクなど外交や、経済問題で手いっぱい。全部の諮問機関にはとても頭は回らない」と首相をかばってみせる。
だが、首相の態度を無責任と見るのは評論家やメデイアだけではない。11月25日の政府税調と財政制度等審議会の合同会議。顔を合わせた今井敬・道路関係4公団民営化推進委員会委員長(当時、日本経団連名誉会長)と地方分権改革推進会議の西室泰三議長(東芝会長)の間で、こんなやりとりがあった。
今井氏「総理は出てきますか? 会議に」
西室氏「いや全然」
今井氏「だけど、総理の委員会でしょう? ぼくはいま、道路(公団改革)をやっていて明日からがヤマなんですが、(首相は)もう、丸投げなんですよ――」
道路公団改革は小泉改革の金看板。今井氏は首相に「陣頭指揮」を期待したが、首相は最後まで腰を上げなかった。今井氏が西室氏に語り掛けたのは、10月の補助金制度見直しの最終報告取りまとめで、首相の援軍が得られなかった同氏の苦労が人ごとに思えなかったからだ。
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「限界を突き破るには経済財政諮問会議との連携が不可欠だ」。11月22日の諮問会議で、総合規制改革会議の宮内義彦議長(オリックス会長)はそう語った。官僚の徹底抗戦に遭った不本意な経過を踏まえてのことだ。これに先立つ10月31日の諮問会議では、地方分権改革推進会議の西室議長が「(自治体への)税源移譲は諮問会議の今後の議論にも影響する問題」と強調、生煮えに終わった問題を、首相の側に押し戻した。
宮内氏らの主張は、これまで別々のところで議論していたテーマを経済財政諮問会議に持ち込むことにより、毎回この会議に議長として出席する首相に決断を迫り、「丸投げ」に終わらせまいというものだ。諮問会議の民間人メンバーである奥田碩・日本経団連会長は「もっと専従スタッフを増やすべきだ」と諮問会議の組織の拡充を提言、財界人たちは諮問会議を足掛かりとして、停滞する改革にテコ入れしようとしている。
[毎日新聞12月28日] ( 2002-12-28-02:22 )
北朝鮮核問題:「極めて遺憾」 川口外相が平和的解決を強調 [毎日新聞]
川口順子外相は27日夜、北朝鮮が国際原子力機関(IAEA)の査察官退去を決めたことについて「国際的合意における義務違反であり、北朝鮮の一連の行動は極めて遺憾だ。北朝鮮が全ての核開発を放棄し、自ら問題の平和的解決の可能性を閉ざすことのないよう強く求める」との談話を発表した。また、日本政府として引き続き米韓両国と連携しつつ、中国やロシアとも協力して、平和的解決に努力する考えを改めて強調した。
[毎日新聞12月28日] ( 2002-12-28-01:43 )