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「−金融機関に押し入り、私を陥れた犯罪者をこの手でとらえ、私は京都中央信用金庫の本店に押し入ります−」
徳田衛一容疑者は、“犯行予告”を意識したビデオテープの中で、こう語っていた。
昨日(12月26日)午前10時ごろ、2丁の拳銃を持った徳田容疑者が信金職員4人を人質に立てこもった。人質となった信金職員の内訳は、男性3人と女性1人。この日の午後4時40分ごろに女性職員が、また午後10時半すぎになって男性職員1人が人質から解放されたのである。
事件が解決したのは今朝未明、午前2時30分ごろのことだった。徳田容疑者は、警察官の説得に応じ、残る2人の人質を解放し、自らも投降したのである。「徳田容疑者の要求はとりあえず一貫しており、『理事長に会わせろ』というものでした」(京都府警関係者)
はたして徳田容疑者は、京都信金トップに会って何をするつもりだったのだろうか。
「ビデオや徳田容疑者が役員を務めていた会社の元社員の証言などによれば、徳田容疑者の意識には、『京都中央信金にだまされた−』というものが強くあったようです。そしてもう一つ、事件の大きなポイントしてあげられるのが、徳田容疑者が持っていたと思われる。検察、警察に対する根強い不信感です。京都中央信金との間で取り引き上のトラブルを抱えていた徳田容疑者は、そのトラブルに関して警察などに相談していたようなのですが、まったく相手にされなかったといいます。そうした一連の状況が今回の犯行の根底にあった、と見ていいでしょう」(京都府警関係者)
京都中央信金幹部が言う。
「京都の金融業界は、『信金王国』といわれ、都銀や地元地銀よりも信金業界が圧倒的な存在を持っているといっていいでしょう。その『信金王国』の中にあって、最も大きな勢力を誇示しているのが京都中央信金なのです」
京都中央信金は、京都市内だけに主要な営業地盤を頼っているにもかかわらず、約3兆円にものぼる預金量を抱えている。同信金の預金規模は信金業界では断トツのナンバーワンとなっている。
「それだけに、京都における京都中央信金の影響力は絶大なのです。そしてその影響力は、地元経済界のみならず、地元政界や行政にも及んでいるのが実情です」(京都に本拠を置く企業経営者)
そしてこうした京都中央信金の“影響力”は、地元警察にも及んでいるのだという。
「京都中央信金は、地元警察−−京都府警にとって重要な天下り先となっているのです。それだけに地元警察にとって京都中央信金の意向は無視できないところがある−−」(京都府警関係者)
今回の事件は、ある意味でこうした京都の“特殊事情”を突いてきたともいえるだろう。
「とはいえ地元マスコミも、そうした“京都コネクション”の中核メンバーとなっているのが実情です。したがって、事件の真相を解明するには非常に難しい状況にあるといえるでしょう」(京都府警関係者)
当コラムとしては、来年も引き続き今回の事件の真相を追いかけてみるつもりだ。
2002/12/27