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UFJつばさ証券・金融市場調査部長の斎藤満さんは、米国の個人消費について、「1年で最も重要なクリスマス商戦が今一つ盛り上がらない」とすると同時に、こう語る。「折りしも、ミシガン大学の消費者センチメントが、12月下旬には、中旬の調査からやや低下した。特に、先行きの期待指数が下がっている点が注目される」
<赤字財政も囁かれる米各州の財政事情> 斎藤さんは、先行きににつていても、明暗両材料があると言う。ブッシュ政権は新しい経済チームの下で、新年早々にも大型減税を決めようとしている。住宅需要も落ちそうにない。「これが誘発する消費需要は、当面堅調」と見ている。しかし、一方で各州の財政事情は苦しくなっており、その多くが財政赤字になりそうな状況とされている。ところが、州の財政は法的に均衡が求められているため、各州からの何らかの税率引き上げで、この穴埋めをしようとしている。一部には600億ドル程度の増税との見方もあると言う。これは、「連邦財政からの減税効果を減殺する」。また、原油価格の再上昇が、これからガソリンや灯油の価格上昇に跳ね返る。これも、「消費者には大きな負担になるだろう」と言う。
<大型減税による双子の赤字再現が、トリプル安を招来・・・> 次に、所得面では、連邦政府の減税が当面は支えになると見られるが、「この大型減税が巨大な双子の赤字を再現し、これが金融資本市場に副作用ともたらす懸念もある」。つまり、長期金利高、株安、ドル安である。これはまた米国への資本流入を阻害する要素にもなる。財政が許容度を超えると、その「ケインズ効果」がかえって足枷となる。