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総務省が27日発表した労働力調査(速報)によると、11月の完全失業率(季節調整値)は5・3%で、前月より0・2ポイント低下した。完全失業率が前月より低下したのは、今年3月以来、8か月ぶり。
しかし、仕事をしている人と休業している人の合計である「就業者数」は前年同月比で84万人減と20か月連続で減り続けている。金融機関の不良債権処理が今後、加速することもあり、来年3月の企業の決算期に向けて経済がさらに悪化するとの見方が強く、雇用情勢は依然厳しい状況が続くとみられる。
労働力調査によれば、男性の完全失業率は5・6%で前月比0・3ポイント減。女性は4・9%で同0・2ポイント減で男女ともに低下した。完全失業者数は338万人で、前年同月と比べて12万人減った。完全失業者数が前年同月より減ったのは20か月ぶりで、昨年4月の小泉政権発足以来初めて。
完全失業者数が対前年同月比で減少したのは、世帯主とその配偶者以外の子どもなどの家族の失業者数が前年同月に比べ10万人減と大きく減ったことが要因だ。ただ、世帯主の失業者は103万人で、前年同月より2万人増えた。
完全失業者数を年代別に前年同月と比べると、25歳から34歳までの男性、15歳から34歳までの女性で減少しており、若年層の減少が目立つ。一方、35歳から44歳の世代は男女とも増加した。
就業形態別に見ると正社員で、企業規模別に見ると従業員数500人以上の大企業で、雇用者数が大きく減っている。産業別では運輸業が好転しているのに対し、製造業の落ち込みが依然として続いている。
一方、厚生労働省が27日発表した11月の有効求人倍率(季節調整値)は0・57倍と前月より、0・01ポイント改善した。有効求人倍率は、今年2月の0・50倍を底に改善傾向にある。ただ、有効求人数は10月に比べ、5万5000人減って155万人だった。有効求職者数は10月に比べ13万7000人少ない259万人だった。
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坂口厚生労働相は27日の閣議後の記者会見で、失業率低下に関し、「年明けに不良債権処理がスピードアップされると、その影響も考えなければならない。気を緩めることなく雇用対策を実行したい」と述べた。
(12月27日12:24)