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内閣府は26日、日本経済の「決算書」にあたる2001年度の国民経済計算(確報)を発表した。国内の土地や建築物などの有形資産に対外純資産を加えた「国富」(正味資産)は2001年末時点で前年末比1・9%減の約2907兆円となり、4年連続のマイナスとなった。長引くデフレ不況で地価下落に歯止めがかからないことが要因で、現在の統計手法になった1990年以降では最低となった。
国富の約半分を占める土地資産の金額は同5・7%減の約1456兆円と11年連続の下落だった。バブル崩壊直前の90年末(約2455兆円)比で4割以上落ち込んだ。
建物・設備などの有形固定資産も同0・9%減の1164兆円と2年ぶりのマイナスとなった。デフレ不況を反映して、企業が設備投資などを手控えたことが響いたと見られる。
国民経済計算では、国富には含まれない株式資産額も明らかになった。株式資産額は2001年末時点で同21・5%減の約332兆円と急減し、バブル絶頂期だった89年末の約890兆円(旧方式による統計)と比較すると、6割以上も減少した。
従業員の給与や企業の利益などを合算した国民所得も2001年度は前年度比2・7%減の約370兆円で2年ぶりの減少だ。
一方、2001年(暦年)の名目国内総生産(GDP)の国際比較では、日本は約4兆1760億ドルで、アメリカ(約10兆)に次ぐ2位。しかし、1人当たりでは約3万2851ドルとルクセンブルク(4万3116ドル)やノルウェー(3万6300ドル)などに続く5位で、前年の2位から後退した。
国民所得が減ったうえ、為替相場が円安・ドル高に振れたため、ドル換算の金額が目減りしたためだ。
(12月26日11:30)