現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
大阪府と大阪市は25日、大阪市西成区のあいりん地区の日雇い労働者に対し、夏と冬に支給している一時金を廃止する方向で見直す方針を、府の「福利厚生措置事業あり方検討会議」(座長、玉井金五・大阪市立大大学院教授)で表明した。見直しによって浮く財源は、55歳以上の高齢の日雇い労働者の雇用対策に充てたいと説明している。検討会議は来年9月をめどに結論を出す意向だが、支援者らの間から強い反発が予想される。
府と市によると、一時金は71年度から、雇用保険受給資格が得られる「日雇労働被保険者手帳」の所持者を対象に、府と市、大阪建設業協会が「そうめん・もち代」の名目で夏(7〜8月)と冬(12月〜翌1月)に分けて支給している。支給額は当初は1人当たり夏1600円、冬2500円だったが、同地区の労働者を支援する労働組合との交渉で今年度はそれぞれ1万6900円と1万8400円。
昨年度は手帳所持者約1万3600人のうち、約1万2000人に総額約4億3000万円を支給した。財源は、府と市がそれぞれ約44%ずつ、同協会が約12%を負担している。
あいりん地区には現在、手帳を所持しない高齢労働者も多数おり、野宿者を生み出す原因にもなっているとされる。府と市はこうした労働者を対象に、清掃事業などの雇用対策事業を行っているが、一時金見直しで同事業を強化したい考えだ。
これに対し、同地区の労働者を支援してきた全港湾西成分会は「高齢者対策は別の政策でやるべきで、一時金はどうしても必要だ」と話している。 【南恵太】
[毎日新聞12月25日] ( 2002-12-25-15:01 )