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アキ投資顧問(堀内昭利社長、本社・東京都)は21日、東京青山のホテルで「創業5周年記念講演会」を開催した。当日は有料かつ雨天にも関わらず、全国から個人投資家が集まり、会場は満員となった。堀内さんとともに80年代の東京外為市場をリードし、”チャーリー中山”の愛称で知られる著名な為替ディーラーの中山茂さん(現在、シンガポールを拠点に活躍中)が為替相場について見通しを語った。ちなみに、両氏は小説「8割の男」やそのテレビドラマのモデルとなったことで、ご存じの方も多いに違いない。
<米国は、「世界最大の構造問題を抱えた国」> 中山さんは講演のなかで、「そう遠くない時期に、ドル・クライシスは必ず到来する」として、「ドルが現在の価値を維持することは100%ないだろう」との見方を示した。ただ、いつクライシスが起こるかタイミングについては、神のみぞ知る話。米国は、「世界最大の構造問題を抱えた国」と指摘した上で、その一例として経常赤字の問題があると言う。「すでに見過ごせない状況に至っているにも関わらず、米国は経常赤字を問題視していなければ、何ら対策も打っていない」。米国人の浪費癖はドルが基軸通貨であるという事情もあることや、オーバー・スペンディング(浪費)が美徳だというPR効果などもあって、「経済成長率がマイナス5%程度になっても、経常赤字を出すだろう」と見ている。
<ドルは対円で、70円程度まで下落する> では、ドル・クライシスが実際に起こった場合、どの程度下落するのだろうか。中山さんは「少なくとも、今より40%くらいの価値を失う」と見ている。「通貨価値の下落は、予想した範囲内に収まったことは一度もない」からだ。実際、米国が長年垂れ流してきたドルが特に滞留しているアジアでは、2000年夏ころからドル資産を処分する動きが出ているそうだ。「次の賢い投資家は、ドルが対ユーロで1.2ドルになったころにドルを売り、1.30〜1.35ドルに達した段階ではパニック売りが起こる」と予想している。一方の円は、「世界的にはショートが史上最大規模にまで積み上がっている」として、70円程度までドル安・円高が進む、との見通しを示した。ただ、短期・中期ではドル高・円安の局面もあることにも注意する必要がある。