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来年3月に任期満了となる速水優日銀総裁の後任レースは、急浮上した元東燃社長で前日銀審議委員の中原伸之氏の影が薄れ、元日銀副総裁の福井俊彦・富士通総研理事長を最有力視する流れが出来つつある。日本経団連、経済同友会、日本商工会議所の財界3団体も福井氏にラブコールを送る。
官邸の中枢スタッフは「中原氏の名前は消えたと言っていいだろう。中原氏は、いろいろと問題がある人のようですから…」と明かす。
官邸サイドはここへ来て、日銀総裁候補者たちの最終的な“身上調査”を開始したもようだ。
「この種の身上調査はまず第一段階として国税や警察、検察などの協力を得て行われる。しかし総裁候補として名前が挙がっている人たちが、この段階で引っ掛かることはまずない。そこでこの後、官邸サイドが独自に“調査”を実施し、最終的な候補者リストを作成することになる」(関係者)
この候補者リストの中から首相自身が最終的に選ぶことになる。
「橋本政権下で実施された前回の日銀総裁選定作業では、最終的に3人の候補者の名前が挙がった。この時の選定作業のキーワードは“民間人”だったが、全員から断られてしまった。速水現総裁は3人の最終候補以外からの人選で、4番目の候補だったと言っていいだろう」(関係者)
この関係者のコメントから判断して、経歴的には日銀OBではあるものの、速水氏が“民間人”として選ばれたことは間違いない。この点は極めて重要だ。
話を元に戻すと、中原前日銀審議委員は最終選考から漏れたとみて間違いないだろう。
小泉純一郎首相は次期総裁について、民間人であることに加えて「見識を持っている方。デフレ退治に積極的な方」との条件もあげている。こうした状況の中、注目すべきは小泉首相と速水総裁の関係で、「両者の関係は、これまでのところ極めて良好と言っていい」(官邸中枢スタッフ)という。
そうであるならば、速水総裁が誰を次期総裁として小泉首相に推薦するかが、次期総裁を占う上で極めて重要な要素となってくるだろう。
「そうした局面になった際には、財界3団体がそろって推したように、速水現総裁が元日銀副総裁の福井俊彦富士通総研理事長をプッシュするだろうことはまず間違いない」(日銀幹部)
速水総裁が“民間人”として選ばれた経緯を考えると、福井氏についても「次期総裁は民間人」という条件に合致するとみていいだろう。
「いずれにしても、福井氏が最終候補者リストに残っていることは間違いありません。最終的には、小泉首相のハラひとつです」(官邸中枢スタッフ)
その小泉首相は、ここへ来て周囲に「とにかくすぐ仕事のできる人を」と語っているという。
次期総裁レースには、旧大蔵(財務)省事務次官経験者らの名前も取りざたされているが、当コラムの最終的な読みとしては、やはり福井氏が最有力候補としておくことにする。
速水氏の後任の新日銀総裁は来年早々にも発表されることになる。確定しだい当コラムで経緯などをご報告する。
2002/12/24