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ロンドン 12月24日(ブルームバーグ):コンサルタント会社や学界の専門家によると、ことしはヘッジファンド業界にとって過去約10年間で最悪の年となりそうだ。株価下落で運用収益が悪化しているうえ、ファンド清算件数は過去最高のペースに急増しているからだ。
米コンサルティング会社のトレモント・アドバイザーズによると、同社が 2002年初めに追跡調査していたヘッジファンド1797社のうち約2割が10月末までに運用報告を中止、その大半がファンドを清算した。過去8年間ではトレモントへの運用報告を停止したのは4%足らずだった。
こうしたなか、ヘッジファンドへの新規投資も鈍化しており、運用収益も悪化している。英レディング大学のカット助教授(金融専門)は「ことしは、ヘッジファンドをめぐる話がすべてうま過ぎたことが明らかになった」と指摘する。
トレモントによると、1−9月期のヘッジファンドへの資金純流入額は170 億ドル(約2兆円)と、2001年の310億ドルから大きく減少。1−11月期の運用利回りは平均2%未満と、S&P500種株価指数の同期間の投資収益率(マイナス18.5%)よりも良いものの、英銀の貯蓄預金金利を下回った。カット氏は、こうした運用不振により、ヘッジファンドの資金調達は一段と困難になり、清算を余儀なくされるファンドも増えると予想する。
CSFBトレモントのシュプ社長によると、年末までにヘッジファンド800 社超が清算する可能性があるという。清算したファンドの大多数は小規模で、十分に資金調達できなかったか、または十分な運用報酬を得られなかったファンド。ヘッジファンドは通常、運用収益の20%程度を運用報酬として徴収しており、損失を計上しているファンドは運用益を上げるまで顧客から報酬を得られないため、ことしは運用不振のファンドは特に厳しい環境に置かれている。
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