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二〇〇三年度政府予算案がきょう、決まる。小泉純一郎政権が誕生してから二度目の予算編成だが、同政権の掲げる「構造改革路線」なるものが単なる緊縮財政、デフレ政策でしかないことが明確になった。すなわち、緊縮財政を柱とするデフレ政策で景気が悪化し、税収は落ち込み、財政も悪化した。このため、政府は国債の増発を余儀なくされるとともに、歳出は一層削減され、これがまた景気を下押しするという悪循環に落ち込んでいるのである。
その証拠に、税収の大幅な落ち込みは小泉政権が発足してから二年連続となった一方で、来年度予算案の一般歳出は今年度当初予算に比べてこそ0・1%微増だが、今年度補正後の水準と比べると7%もの大幅な減少になっている。その一方で、特殊法人改革など小泉政権が目玉とした構造改革なるものは遅々として進んでいない。
財務省の手のひらで踊った構造改革路線は、景気の低迷と財政の悪化をもたらしただけで、失敗に終わろうとしている。ここはやはり、短期的には財政を犠牲にしてでも積極財政に転換すべき時だろう。さもなくば、(1)ブッシュ政権の対イラク攻撃が加速しかねない米国経済の変調(2)性急な不良債権処理に伴う景気下押し圧力の増加(3)株式市場の変調に伴う投資や消費への悪影響――などから、本格的な景気後退局面入りは避けられないところだ。積極財政に転換した方が、景気浮揚による税収増加で財政も中長期的には健全化しよう。
竹中平蔵金融・経済財政担当相は財務省の予算原案が告示された十九日の記者会見で、「国民の負担増と公共投資減少で来年度の国内総生産(GDP)は1%押し下げられるが、今年度補正予算と来年度の先行減税でほぼ相殺できる」と語り、財政が景気に中立的であると誇ったが、何をのんきなことを言っているのかと言いたい。外需はもちろん民需も当てにできない今、出番なのは財政なのであるが、竹中発言とは裏腹に財政は明らかに景気抑圧的なのである。
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「木を見て森を見ず」
「バカの一つ覚え」
これが小泉内閣の本質である。