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塩川財務相は20日午前の閣議に2003年度予算の財務省原案を提出し、各省庁に内示した。一般会計総額は今年度当初予算比で0・7%増の81兆7891億円、政策的経費である一般歳出は同0・1%増の47兆5922億円と抑制し、2年連続の「緊縮型予算」となった。
歳入では、デフレの影響で税収が同10・7%減の41兆7860億円と16年ぶりの低水準に落ち込んだほか、1兆8000億円規模(地方税分含む)の先行減税実施に伴い、国債発行額は当初予算で過去最高の36兆4450億円に達した。国債依存度も戦後最悪の44・6%となった。財務省は500億円を調整財源として各省庁と復活折衝を行い、24日に政府案を決定する。
前年度当初予算比で一般会計の増額は3年ぶり、一般歳出は2年ぶりだ。しかし、国債の元利払いに充てる国債費の拡大などが原因で、実質的には緊縮色が極めて濃い。
来年度の新規国債発行額が36兆円台に膨らむことで、小泉首相が掲げてきた「新規国債発行30兆円枠」を大きく超え、2003年度末の国債発行残高は約450兆円に達する。
国と地方を合わせた債務残高は今年度末比28兆円多い685兆円になる見通しで、財政の一層の悪化を浮き彫りにした。
閣議では、総額約4兆2000億円の2002年度補正予算案も了承した。政府は来年度予算と合わせ、公共投資を切れ目なく執行する「15か月予算」として景気テコ入れを目指す。
来年度予算の一般歳出の主要項目では、高齢化に伴う自然増などで社会保障関係費は同3・8%増の18兆9796億円となったほか、重点分野のIT(情報技術)、科学技術、地球環境などを除いて、軒並み抑制した。
このうち公共事業関係費が同3・9%減の8兆971億円で2年連続の減額。ただ公共事業の単価を厳しく見積もり、事業量は確保したとし、都市環境整備や地方活性化などに重点配分した。
文教・科学振興費が同4・1%減、防衛費が同0・1%減で4年ぶりのマイナスで、政府開発援助(ODA)は同5・8%減の4年連続減など抑制した。義務教育費の国庫負担金など補助金も前年度当初予算比約5500億円を削減した。
一般歳出以外では、国債の償還や利払いに充てる国債費は累積残高増を反映し同0・8%増の16兆7981億円、地方交付税交付金は同2・3%増の17兆3988億円となる。交付税特別会計の民間借り入れ解消のため、交付税を約1兆4000億円積みました。
(12月20日11:42)