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水利部松遼水利委員会の最新のデータによると、水土流失の深刻な被害により、東北地域の肥沃な黒土がやせた「黄色い大地」に変わりつつある。専門家は、本格的な対策を講じなければ、黒土は消滅してやがて歴史上の用語になってしまうと警告する。
中国の黒土地帯は黒竜江省、吉林省、遼寧省、内蒙古自治区にまたがって分布し、総面積は約100万平方キロメートル。自然条件の制約と人間活動の影響により、現在までに水土流失の被害を被った面積は27万6千平方キロメートルに上る。調査によると、この黒土地帯は開墾初期には黒土層が地下1メートルにまで達していたが、現在ではわずか20〜30センチの厚みしかなくなっている。
専門家によると、厚さ1センチメートルの黒土が形成されるのには200〜400年の時間がかかるが、現在黒土層は毎年約1センチメートルのペースで流失し、年間流失総量は1億〜2億立方メートルに達している。
東北の黒土地帯はわが国最重要の商品穀物供給地で、年間生産量は150億キログラムを超える。しかし水土流失により、黒竜江省だけで年間20〜25億キログラムの減産となった。また流れ出た黒土が河川やダムに堆積するため、河川の洪水への耐久力は弱まり、船舶の航路は狭まり、多くの水利施設が使用できなくなって廃棄処分された。
水利部松遼水利委員会の沈波処長は「現在黒土層は毎年0.7〜1センチメートルのペースで流失しており、このままいくと50年後に消滅する。今すぐ対策を立てて、この事態を食い止めなければならない」と警戒する。
「人民網日本語版」2002年12月17日