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コメルツ証券会社東京支店・ファンダメンタルリサ−チ部国内法人担当部長の一尾仁司さんは、現在も経済混迷が続いているので、90年代の政局転換が歴史的に成功したわけではないとしながらも、「その時点での”(株式)好転期待”の土台になった」と考えている。その上で、昨日、北川正恭・三重県知事が三戦不出馬を表明したことが、「新たな流れを生むかどうか注目される」と語る。タイミングも絶妙と見られ、もし、動揺続く民主党内の政変や崩壊を加速させたり、あるいは石原慎太郎・東京都知事が不出馬追随するようだと、「”政変”に発展する公算が大きくなる」と見ている。
<「政策主張」がなければ、大臣にも就けない時代へ> 一尾さんは、その背景として、@若手の台頭、A自民党派閥の溶解、B野党崩壊、の3点を挙げる。第1の若手の台頭では、さる10月27日の統一補選、熊本市長選と、最近の選挙で若手の躍進が目立つとして、「底流として世代交代ムードは強まっている」と言う。第2の自民党派閥の溶解では、多くの兆候が表面化してきた。たとえば、9月30日の内閣改造で、派閥内の活動では大臣の椅子すら回ってこないことが明らかとなった。「対北朝鮮で強気姿勢を通す拉致議連の活動が大きな刺激となっている」と言う。また安倍晋三・官房副長官の人気急上昇に見られる通り、一貫した主張で課題に取り組む姿勢が好感されている。「政策主張が必要」であるとし、経済活性化税制議員連盟のスタートも、その流れにあると言う。派閥や党を越えた横断的な勉強会が活発だ。第3の野党崩壊では、社民党で相次ぎ離党騒ぎが起こっているの加え、民主党の党内混乱も激しい。民主党・鳩山体制への批判では、公然と辞任要求が出始めており、新党結成の思惑を生んでいる。
<解散・総選挙がなくとも、政界は流動化局面入り> これらの動きはいずれも、「既存の執行部体制(長老支配構造)のコントロールが効かなくなってきていることを示している」と言う。北川氏の行動が、今後どのような波紋を広げるかは未知数だが、「さまざまな動きを誘発する可能性がある」と見ている。1月の民主党大会に向けた攻防、来年度予算成立後の来春の政局、4月の統一地方選後の動きなど、「解散・総選挙がなくとも、政界は流動化局面に入った」と受け止めている。