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「日銀総裁人事の決定は早くても1月。通常のペースで作業を進めたならば2月ということになるだろう−−」
官邸中枢スタッフがこう断言してみせる。
速水優現日銀総裁がそのポストに就任したのは、平成10年3月。日銀総裁の任期は5年となっていることから、来年平成15年3月に任期切れということになる。
「そうしたことから、金融業界では、来月中にも新総裁が決定するのではないかとの観測が強まっていたのです」(大手都銀)
前述の官邸中枢スタッフが言う。
「12月中に新総裁を決定することはスケジュール的にも無理。色々な手続きのことを考えると、通常国会会期中の処理というのが妥当なところだろう」
官邸−−中でも小泉純一郎首相が、日銀総裁人事でイニシアチブを発揮することに並々ならぬ意欲を見せていることは周知の事実。
「小泉首相が、新日銀総裁人事を小泉構造改革の一部としてとらえていることは間違いない。そうした意味で、相当なインパクトを持った人事を打ち出してくることは明らかだろう」(小泉首相に近い国会議員)
そうした状況の中、この人事の行方をまさにかたずをのんで見守っているのが、日銀執行部だ。
「とは言っても、この一件−−つまり新総裁人事に関して、日銀サイドから官邸に対しても何の接触も、働きかけもない。日銀としては、新総裁人事については官邸一任ということなのだろう」(前述の官邸中枢スタッフ)
もっとも日銀サイドの悲願は、前日銀副総裁の福井俊彦富士通総研理事長を新総裁に据えることにほかならない。
そして日銀執行部がこの“悲願”を達成するために、頼みの綱としているのが、小泉首相と親しい関係にあるとされる速水現総裁の存在だ。
「速水総裁と小泉首相は、速水氏が日銀総裁に就任する前から、個人的に親しい関係にあったと聞いています。こうした“関係”が次期日銀総裁人事に好影響を与えてくれることをぜひとも期待したい」(日銀中枢幹部)
それでは、速水総裁と小泉首相の関係はどのようなものだったのか。
「速水総裁が、かつて経済同友会の代表幹事を務めていた際に、当時一介の代議士だった小泉首相が主催する『郵政懇話会』のメンバーに名前を連ねていたことがあったのです。この『郵政懇話会』は、郵貯・簡保の民営化をディスカッションするための会合です。小泉首相と速水総裁の関係はそれ以来のものなのです−−」(官邸中枢スタッフ)
こうした状況から考えて、小泉首相が新総裁を選任するにあたって、速水総裁の意向を考慮する可能性は高いとみていいだろう。
一方、一部報道では、竹中平蔵経財・金融相が次期日銀総裁に急浮上、という指摘もある。
「それは100%無い。まさにブラックジョークの世界だ。本人は意欲満々のようだが、小泉首相にそのつもりはサラサラ無いと言っていいだろう」(官邸中枢スタッフ)
さて速水日銀総裁の“意向”が小泉首相に伝わるのかどうか、新日銀総裁人事に関してはこの2人の動きには要注目だ。
いずれにしても、新総裁人事については現段階では全くの白紙。その選定作業は来月に入っていよいよ本格化する方向だ。
2002/11/25