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「東京スター銀行」、本当に期待の星か 親会社は、“再建”が得意 [株ZAKZAK]
投稿者 あっしら 日時 2002 年 11 月 25 日 16:39:01:


 市場に『銀行国有化』不安が広がるなか、ドライな外資系は勢いづく。代表格は貸し剥(は)がしで非難轟々(ごうごう)の新生銀行で、東京スター銀行=写真=にも話題が集まる。破綻(はたん)した地銀から首都圏店舗の営業譲渡を受けたほか、破綻3信組の受け皿として名乗りを上げ、国から431億円の「持参金」を手にした。不良債権処理にあえぐ大手銀を尻目に、経営拡大の東京スター銀を傘下に置く米最大級の投資会社ローンスターは先週末、新生銀が潰(つぶ)した不動産担保融資最大手ファーストクレジットのスポンサーになったが、日本戦略は何か。

 東京・赤坂に本店を構える東京スター銀。前身は破綻した旧東京相和銀で、ローンスターが買収して再生し、昨年6月にスタートした。

 先ごろ夕刊フジに掲載された東京スター銀の広告には、「顧客重視の商品開発が顧客のニーズをつかみ、わずか1年3カ月で預金残高1兆円を突破したばかり」とある。

 「単体自己資本比率は9.40%(2002年3月末現在)。国内基準とされる4%を大幅に上回っている」

 好調の理由は「無駄を省いた効率経営を徹底している。生き残りに必死で、顧客など眼中にない日本の銀行の幹部に聞かせてやりたい」とも。

 「東京スター銀行」の名が金融業界で注目を集めたのが、今年7月から8月にかけ、破綻した東京信組と東京中央信組、千葉県商工信組から事業譲渡を受けたことだ。

 3信組の正常債権と預金を引き継ぐ際、預金保険機構(預保)から計431億円の金銭贈与を受けている。

 「持参金」付きなのは、貸し倒れ引当金の不足分を埋め合わせる目的もあり、贈与額は特別に突出してはいない。

 だが、血税が基になっているだけに、「外資系金融機関に次々と3信組分が流れるのは、割り切れない」との声が金融関係者から沸き上る。

 3月に破綻した地銀の中部銀(静岡市)は、清水銀と静岡中央銀、東京スター銀の3行が分割した。東京スター銀は今月末までに、東京、大島、川崎、平塚の首都圏4支店を正式に引き継ぐことになっている。

 中部銀の場合、預保からブリッジバンクの日本承継銀行を介して再譲渡の形を取ったため、金銭贈与の持参金はない。

 大手銀関係者からは不安の声が漏れる。

 「地場産業が弱く、営業メリットがあまり見込めない伊豆大島の支店まで救済している。地元は歓迎だが、邦銀に取って代わる脅威を感じる」

 金融ジャーナリストの小林信幸氏は「都心の破綻金融機関の場合、正常債権の中にも、取り立て困難な債権が紛れ込んでいる可能性がある。邦銀は容易に手を挙げたがらない」と説明したうえで戦略をこう解説する。

 「ローンスターは、世界規模の経営立て直しを成功させてきた実績があり、債権回収に自信があるんだと思う」

 首都圏の地銀関係者は「邦銀の不甲斐(ふがい)なさはさておき、金融庁のホンネは、外資の台頭を苦々しく思っている」として、破綻金融機関の実情を明かす。

 「中小金融機関の破綻マニュアルがあり、地元でネゴシエーションをして受け皿を決めるケースもある。今回はそれでも手が上がらず、スター銀が引き受けたわけ。救世主の見方もできる」

 あこぎな貸し剥がしと、来年2月までの瑕疵(かし)担保条項による預保への債権買い取り要求に躍起な新生銀(旧長銀)の例もあり、割り切れない思いが残る。

 「地方金融機関の存在意義は、中小・零細企業を育てて共存共栄を図る協同組合的組織で、収益はフルに地元の産業育成に還元するものだ。新生銀がいい例で、収益だけ米国の本部に吸い上げられるのではという杞憂(きゆう)がぬぐえない」(別の地銀関係者)

 日本の金融機関の大半が不良債権処理で疲弊するなか、外資系銀行の積極経営が目立つ。

 東京スター銀は、会長に元野村証券副社長で経企庁長官も務めた寺澤芳男氏を迎え、社長には住友信託銀行副社長を務めた大橋宏氏が就任してスタートしている。

 業務が軌道に乗ったとして10月1日付で寺澤氏は相談役に退き、大橋氏が会長を兼務。米シティバンク出身の取締役も迎え、文字通り「経済界のスター」を集めた経営陣でも話題である。

 24時間稼働のATM、高金利の預金、中堅・零細企業への融資などで業績を上げている。

 金融アナリストが急速な台頭を示す一つの象徴的な出来事を明かす。

 「あさひ銀と大和銀の経営統合(りそなグループ)の契機となったのが、昨夏のあさひ銀の資金の流動性だった。埼玉県が察知して、数千億円単位の公金をあさひ銀から東京スター銀にシフトした。『2度は潰(つぶ)れないだろう』との安心感もあったようだ」

 ローンスターは、新生銀を買収した米リップルウッド社などより規模が大きく、世界的にも有名。1991年にブッシュ米大統領のおひざ元のテキサスで設立された。

 「機関投資家や州職員の年金基金などから資金を集め、未公開企業などに投資するほか、破綻企業を再建して再上場したり、資産売却で投資利益を回収する。ハイリスクも背負い、誰も投資したがらない分野に飛び込み、再生するのが真骨頂」(外資系証券マン)

 このローンスター、日本では旧東京相和銀の再建に続き、22日にはファーストクレジットとスポンサー(支援企業)契約を結んだ。

 ファーストクレジットは新生銀系列だったが、新生銀自ら破綻に追いこんだ経緯を持つ。

 東京スター銀は融資先企業を潰してでも利益を得る新生銀とは経営戦略が異なるが、外資の台頭はどこまで続くのか。

 竹中平蔵金融・経済財政担当相によるハードランディングな不良債権処理が進むと、公的資金注入に伴う大手銀の国有化に加え、銀行の破綻や再編・淘汰(とうた)が相次ぎ、ハゲタカファンドの格好の餌食(えじきになってしまう。

 地銀出身の経済評論家、荒和雄氏は「国が金融機関を守れない。金融機関自体の弱体化と、小泉政権の無策の結果であって、嵐に見舞われるのも仕方がない面もある。米国は大統領以下、みな商人である。日本の金融政策はあまりに不甲斐ない」とタメ息を漏らす。

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