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経済的な困窮で裁判や必要な手続きができない人に弁護士費用などを立て替えている財団法人・法律扶助協会大阪支部(大阪市北区)が、来月六日で自己破産に関する扶助を停止することが二十三日わかった。不況で破産者の扶助申請が急増し、とうとう支部自体が〈財政破たん〉した。現在も毎日約二十件の申請が続いているが、窓口は来年三月いっぱいまで閉鎖される見通し。同支部は「特に師走は金融業者らの取り立てが厳しく、破産申請も増える。停止は忍びないが、こちらも限界だ」と、今年度の事業継続を断念した。
自己破産申請への扶助額は一件あたり二十万円程度。一昨年には国の補助枠が二倍の年間十八億円に増額されたが、申請の伸びに追いついていない。今年度も全国で十月末現在で約一万四千七百件に達し、前年度を約二千件上回っている。
とりわけ失業率も高い大阪管内では、すでに昨年度一年間とほぼ同数の約千四百件となり、今年度、同支部に割り当てられた自己破産申請分の扶助予算を使い切り、現在は、年度内に予定される本部からの追加補助を見越して〈前貸し〉している状態。それも十二月上旬には目いっぱいの千七百五件に達するのは確実で、継続は不可能と判断した。
損害賠償や離婚など一般訴訟の費用を立て替える扶助分もひっ迫しており、年末には全体の窓口閉鎖に追い込まれかねないという。
同協会は都道府県ごとに事業を行い、いずれも状況は厳しく、大阪の「扶助停止」は波紋を広げそうだ。
南川博茂・大阪弁護士会副会長(法律扶助担当)の話「破産者が再出発するための一種のセーフティーネット。国に補助金増額を強く訴えていくしかない」(11月24日)