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米国が東南アジア諸国連合(ASEAN)で積極的に自由貿易協定(FTA)を提案している。日本と中国の競い合いに割って入る形だが、ASEANの中にはそれに対応できない国もあり、経済規模の小さな国が結束して地域連合を成してきたASEANは、FTAという外部からの誘いで求心力が問われている。
ゼーリック米通商代表は22日、バリ島でインドネシアのリニ産業・貿易相と会い、FTAを視野に入れて両国の経済協力を強化することで合意した。これに先立ち、19日にはシンガポールとFTA締結に合意。20日には、マニラでASEAN加盟10カ国の経済相を集め、FTAを結ぶ準備があることを説明した。タイ、フィリピンとは近くFTA交渉に入ることになっている。
米国はこれまで、貿易・投資の自由化を世界貿易機関(WTO)を使って広げる戦略をとってきた。だが頼みのWTO交渉が難航しているため、アジアでは2国間のFTA交渉で市場開放を迫る方針へと転換した。
この積極策の背景には、中国がASEANとのFTA交渉を始めたことがある。
一方、働きかけられたASEAN各国の事情はそれぞれ異なる。域内の自由貿易(AFTA)を目指しているが利害調整がなかなか進まない。米国とFTAが可能なのは今のところASEAN内先進国の一部だ。米国はこのすき間を突く構えだ。
(16:38)