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世界貿易機関(WTO)の22日の物品理事会で、中国のモノの輸入関税や各種の貿易制限措置に日米欧から見直し要求が相次いだ。来月でWTO加盟一周年を迎える中国はあらゆる分野で加盟時の約束違反の指摘を受けている。自由貿易体制への適応にはまだ時間がかかりそうだ。
物品理事会では日本が中国の鉄鋼の緊急輸入制限(セーフガード)措置に抗議したほか、自動車の輸入数量割り当ての不十分な実施、写真用フィルムの高すぎる関税などを約束違反と指摘し見直しを要求した。中国はフィルム問題で「二国間協議による受け入れ可能な解決」を提案した。
米国はガラス工業や光学機械などに使うホタル石の輸出制限を問題視して改善を求めた。欧州連合(EU)は自動車の販売・流通システムで外国車の差別を批判したが、中国は「内外無差別だ」と反論した。
中国が反撃に出たのは、中国の繊維製品の対米輸出割当枠。WTO加盟交渉で米国が合意した輸出枠の拡充の約束を守っていないとして、早急な実行を要請した。WTOは中国の貿易政策の審査を進めており、来月10日からの一般理事会で最終的に報告する。
(ジュネーブ=清水真人)